イタリア旅行記2011

3/6フィレンツェ旅行記3~モントリーヴォはジラに甘い

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午後からはスタディオ・アルテミオ・フランキにてセリエA観戦である。

フィオレンティーナの試合は、スタジアム近くの「まともな」チケット売り場で当日券が購入できる。

何てことはない、ファンクラブが運営しているという、小さくてこぎれいな建物なのだが、他のチームでは、まるで学園祭の劇のチケットでも売ってるかのような、小汚いコンテナで当日券を売ってることもよくあるのだ…。

フィオレンティーナは、イタリアの中ではスタジアムもこぎれいだし、スタジアムへのアクセスもよいし、日本人が安心してサッカー観戦できるチームの一つと言えるだろう。

で、当日券購入はできるのだが、当日券よりも前売り券の方が良い席が確保できるため、フィレンツェの中心街で、前日に前売り券を購入した。

メリーゴーランドのあるレプッブリカ広場近くの中央郵便局の裏に、「Chiosco degli Sportivi」という、小さなチケット販売窓口があることを、中央市場の日本人スタッフさんが、フィオレンティーナファンに聞いて教えて下さった。

ここでは、気のいいグラサンのお姉さんが、パソコンで空いている席を探して、「ココの席でよい?」と確認してからチケットを発券してくれる。ビッグカードの場合や、良席を確保したい場合は、ここでの前売り購入がおすすめである。

スタジアムには、17番バス、52、54番の臨時バスが行くことは知っていたのだが、念のためサン・マルコ広場近くのインフォメーションで聞いてみると、女性スタッフさんは、「17番バスで行くのよ。他には10番バスが近くまで行くわよ」と、臨時バスのことは知らなかった。何で日本人の我々の方が詳しいのだろう…。

サン・マルコ広場のバス乗り場に、すぐ52番バスが来たので乗った。スタジアムへの途中には、昨年は前監督のプランデッリのポスターがいっぱい飾ってあったのに、今年はなくなっていた。悲しい。

いや、ミハイロビッチ監督もがんばっているんだぜ、前監督と比べちゃいけないんだぜ、でも、私はどうしてもミハイロビッチが現役時代に、試合中に大量のツバをムトゥに吹きかけたのを忘れられないんだぜ…(ただ、被害者がムトゥなので、ミハイロビッチが一方的に悪かった可能性はかなり低いのだが…)。

バスは終点でおとなしく降りればいいのだが、慣れているファンは、自分の座席のゲートに近いバス停で降りていくので、それを見ていると、ココで降りなきゃいけないのかな?とちょっと焦る。とりあえず我々は終点で降りて、1年ぶりのアルテミオ・フランキへと向かった。

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この子がスタディオ・アルテミオ・フランキである。久しぶりっ!

スタジアム周辺では、前の試合でジラルディーノが200ゴールを達成したというパンフレットを配っている。一つは持ち帰り用に、一つはスタジアムの座席に敷くために頂いた(ごめん、ジラ…)。

スタジアム前にはこんな横断幕が。

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最初は、なかなか調子の上がらないチームに対しての抗議かと思ったのだが、「ファン会員証に反対(?)」とかいう内容で、今年はブレシアやキエーヴォのスタジアムでも同じ横断幕を見た。おそらく、スタジアムへの入場制限への反対だと思うのだが、詳しくは勉強不足でわかりませんっ。(←調べるつもりもないらしい)

スタジアムに入ってショックだったのは、今まで行ったセリエAのサッカースタジアムの中で、ダントツにレベルの高かったアルテミオ・フランキのトイレが、劣化していたことであった。なんと、全ての個室のトイレのカギが、壊れていたのではなく、意図的に撤去されていたのである!

おそらく、トイレの中で悪さした人でもいて、何か問題があったのだろう。こんなところにもプランデッリ退陣の影響が…(関係ない)。

繊細な日本人の私たちだけでなく、イタリア人も二人連れでトイレに来て、一人が入っている間、もう一人は他の人がドアを開けないように見張っている人たちもいた。それでも、トイレの数が多く、トイレットペーパーや、手洗いの紙はあり、他のスタジアムに比べればずっとマシなトイレではあるのだが。

席に座って、選手たちの練習を見学。

フィオレンティーナ練習

姉が「ジラが真ん中だよ!」と大笑いして撮った写真。いったい何がそんなにおかしいだろうか…。

フィオレンティーナ練習2

奥からチンピラのベーラミ、モントリーヴォ、手前は右からコモット、ガンベリーニ、ジラルディーノ。ちなみにキリスト教絵画の「受胎告知」というテーマの絵は、上手な人が描いたら大天使ガブリエルはモントリーヴォ似になり、下手な人が描いたらコモット似となる。

フィオレンティーナの試合では、去年も試合前にはグラウンド中央にでっかい牛乳が置かれていたが、今年もあった。しかし、少しパッケージが変わっていた。

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牛乳のフタをフィオレンティーナのチームカラー紫色にしたあたりが、こだわり。

いつものように、のんきなチームソングに乗って、選手たちが入場し、試合開始となる。相手のカターニャは、昨年までミハイロビッチが率いていたチームで、FWのマキシ・ロペスが注目選手だ。

マキシはアルゼンチン出身で、金髪の長髪なので、よくバティ2世と言われ、ミハイロビッチとの縁もあってフィオレンティーナへの加入もよく噂される選手だ。私から見ると、リーベル時代はパワフルなFWだったが、あの時の印象からすると、伸び悩んでいるように思える。

今年のフィオレンティーナは、「プランデッリの去ったチームは沈む」というセオリー通り、昨年と選手はほとんど入れ替わっていないというのに、昨年CLでバイエルン・ミュンヘンと互角の戦いを繰り広げたチームとは思えない成績である。

CL出場資格を得る4位以内は非常に難しく、それどころか、その下のEL圏内の6位以内だってかなりキビシイ状況だ。ヨヴェティッチやフレイの長期離脱はあったとはいえ、主力のケガはどこのチームだって抱えている問題なので、言い訳にはならないと個人的には思っている。

とはいえ、今日の相手であるカターニャは、セリエAでは下位に沈むチーム。このカターニャにホームで勝てないのであれば、もうフィオレンティーナは、EL権などと言って上を見るよりも、降格の心配をして下を見る必要のあるチームだということになる。ということは、どういうことかというと、絶対勝てっ!ということである。

試合の方は、フィレオンティーナが押し気味に進める。当然であるっ!でも、何だかヴィオラ(フィオレンティーナの愛称)が強いというよりは、カターニャが弱いって感じだなあ…。前半22分に、何だかよくわからないごちゃごちゃからムトゥがヘッドで合わせて先制っ!

喜んだムトゥがユニフォームを脱いでイエローカードをもらうのは、もういつものおバカさんであるのだけど、ナゼだかジラがひっくり返って倒れているよ!あとでスローを見ると、「何だかよくわからないごちゃごちゃ」は、ジラの無理な体勢からのヘッドでのアシストだったらしい。相変わらずジラの利き足は頭である。

我々の前方に座っている、モントリーヴォのユニフォームを着たおばさんが熱血ファンで、審判の判定に納得がいかない時や、カターニャの選手が激しいタックルをするたびに、両手を広げて立ち上がる。その横に座っている、山のようにもさっとしたおじさんも、だいたい同じタイミングで立ち上がるのがおかしかった。

あまりにタイミングが合っているので、「夫婦かな?」と思ったが、よくよく見ると、モントリーヴォのユニの人は、おばさんではなくておじさんであった…。可憐な容姿のモントリーヴォのユニフォームが…に、似合っていない…。

一昨年、ローマのスタディオ・オリンピコでリーセが異常な人気を博していたのと同じように、アルテミオ・フランキではなぜかサンターナが大人気であった。まあ、今年調子が良いと言えば良いけど、みんな「マリオ~」「マリオ~!」とサンターナの名前を連呼する。ちょっといいプレーをすると、「グランデマリオ~!(偉大なマリオ)」との掛け声が…。

いやね、サンターナは確かに今季がんばっている数少ないヴィオラの選手ですけどね、どうしても日本人の我々は、「マリオ」と言われたら、キノコでぼぼぼぼんと強くなるあのキャラを思い浮かべてしまうので、「グランデマリオ」にはちょっと笑ってしまうのですよ!

その「グランデマリオ」は声援に押されたのか、右サイドを突破し、ムトゥに決定的なパスを送り、ムトゥが冷静にゴールに流し込んでフィオレンティーナ2点目っ!アルテミオ・フランキでは、得点が入ると、選手のファーストネームを場内アナウンスで流し、続けて観客に苗字を叫んでもらうパフォーマンスがある(この場合だと、アナウンス「アドリアーン」観客「ムトゥ!」)。

私の後ろに座っていたサンターナのファンのおじいさんたちは、「今のはほとんどマリオのゴールだよ!」と言い、場内アナウンスの「アドリアーン…」に続けて、「サンターナ!!!」と叫んでいた…。それじゃ、「マリオ」じゃなくなるんじゃ…。

それにしても、幸先良く2点が入るなんて、ちょっとアヤシイ。去年のサッカー観戦は、好きなチームであるローマとヴィオラの勝敗結果は散々だったし、だいたい、今年のヴィオラはまったくもって信用ならない。気を抜くなー、選手たち!気を抜くなー、我々っ!

てなわけで、後半に入ると、カターニャに攻め立てられる展開を予想していたのだが、カターニャはかなり低調で、まったく攻めてこない。何だろうな~、このやる気のなさ。ヴィオラも2点をリードしているので、少し落ち着いた試合内容となる。

その中で、ムトゥが2点も取ったため、自分も点を取りたくて仕方がないのがジラルディーノ。ジラはだんだん自分が点を取ることにしか興味がなくなったらしく、サンターナが他の人にパスをすると、「僕によこせよ!」と文句をつけ、モントリーヴォに向かって、「僕はこう動くから僕にパスちょうだいね」的なことを言っていた…。

よくパーソナリティを「いい子」と表現されるジラだが、「いい」んだけど「子」なんだよな。キャプテンタイプではないのだと思う。まあ、ストライカーにはそういう部分も必要なのだろう。

そんな中、フィオレンティーナがまた決定的なチャンスを迎えた。ゴール前でサンターナのナイスパスがモントリーヴォに渡り、モントリーヴォはそのままシュートするかなと思ったのだが、横でモノ欲しそうにしているジラにパスをプレゼントし、ジラが私でも決められそうなゴールを決めて3点目っ!

明らかにプレゼントパスだったため、ジラは両手を広げて待っていたモントリーヴォを抱き上げて、ずいぶん長い間抱っこしていた(もとはと言えばマリオのナイスパスなのにマリオは蚊帳の外)。

それにしても、キャプテンのモントリーヴォはやさしいなあ…。自分がゴール決めるより、センターFWに決めさせて気分良くなってもらう方が、チームにとっては必要だと思ったのだろう。このへんが若くから、ヴィオラでキャプテンを務めている理由なんだろうなあ。

というわけで、ジラもお腹いっぱいになったところで、ゲームは終息の方向へ。こんなにうまくいくわけない、と途中までは思っていたが、カターニャが全然反撃してこないので、このまま終われそうな雰囲気。シメオネ監督のカターニャは低調だなあ。シメオネとミハイロビッチ、夜道で会いたくないのはどちらですか?(私はミハイロビッチ)

試合は結局、3-0でフィオレンティーナの勝ーーー利っ!わーい、初めてアルテミオ・フランキでヴィオラの勝ち試合を見たぞ!去年のバイエルン・ミュンヘン戦は「勝ったのに負けた」だったからな~。

ちょっとだけ思い知ったのは、好きなチームの勝ち試合を見たければ、強い相手とのビッグゲームよりも、セリエAの下位チームとのホームでの対戦を見に行くことだなあ~ということ。実に志の低いことではあるけどさっ(涙)。

帰りのバスは、今年こそは駅ではなくて、中心街に近いサン・マルコ広場で降車しようと思っていたのだが、またもや降り損ねてしまった。バスの右手の方に、貝殻のオブジェのあるお屋敷が見えたら、次の停留所がサン・マルコ広場なので、目印にしようと思った。

駅からレジデンスに帰る途中で、ペルケノでジェラートを買った。日曜日の夕方で、そこそこ気温も高かったため、ペルケノは激混みだった。昨日見た新人さん店員はいなくて、2年前からよく姿を見かける、ベテランの二人の女性定員が、ツートップそろい踏みでお客さんをさばいていた。夕暮れのドゥオーモを見ながら、ジェラートを食べた。

夜、お風呂に入ろうとすると、レジデンスのお湯が出なかった。同じレジデンスに、ちょうとアメリカ人の9人家族が宿泊しているので、きっとアメリカ人がお湯を使い果たしてしまったのだろう、明日お風呂に入ればよいね、と言い合って、この日は顔だけ洗って眠ることにした。そう、明日お風呂に入ればよい。明日だ明日~♪

3/7プラート~フィリッポ・リッピに浸る幸せへ続く

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