イタリア旅行記2011

3/6フィレンツェ旅行記2~花の都に振られた朝

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さて、フィレンツェ2日目。本日は、午後からサッカーを見に行くので、午前中にフィレンツェ散歩をしよう、ということになった。

ジョットの鐘楼に上ったことはあるのだが、ドゥオーモのクーポラに上ったことがなかったため、朝一番で上ることにした。いつも行列ができることで有名なドゥオーモのクーポラだが、行ってみると、誰も並んでいない。

「朝一番だからだね~♪」と入場券売り場に入ろうとすると、係員のおじさんに、「今日はドゥオーモは上がれないよ。ジョットの鐘楼の方に上るといいよ!」と言われた。…誰も並んでいないはずだ。「地球の歩き方フィレンツェとトスカーナ」の、一つ古い'09~'10版を持ってきたのだが、情報が変わってしまっているらしい。

ジョットの鐘楼は上ったことがあるし、そもそもクーポラに上りたいのは、フィレンツェの街を上から見たいのではなく、クーポラ内部の天井画見たさだったため、鐘楼にはのぼらずに、他に行くことにした。ミケランジェロやドナテッロの作品など、ルネサンス期の彫刻が多く展示されている、バルジェッロ国立博物館へと向かった。

バルジェッロ国立博物館はヴェッキオ宮近くで、フィレンツェのかなり中央に位置しているのだが、今まであまりこの界隈に来たことが無かった。地図を見ながら近くまで行ってみたのだが、博物館らしき建物がない。よくよく探すと、いかめしい造りの頑丈な建物の扉に貼ってある、小さな紙に「バルジェッロ国立博物館」と書いてあった。これか~。…だけど、どうしてこんなに、扉が堅く閉ざされているのだね?

その小さな紙をよくよく読んでみると、「日曜日はお休み」と書いてあった…。また「地球の歩き方」にダマされた~!しかし、「地球の歩き方フィレンツェとトスカーナ」は、我々が持ってきた'09~'10版は更新され、'11~'12版が出ているため、古いガイドブックを鵜呑みにしている我々が悪いのである。ダマされた、なんて表現は被害妄想である。

地図を見てみると、昨日訪問した、バディア・フィオレンティーナ教会は、このバルジェッロ美術館と通りを挟んで向かい合っているらしい(教会の入り口は違う通りなので気をつけて!)。バディア・フィオレンティーナ教会の扉のところに、私の大好きなロッビア作品を見つけた。かわいい~♪

バディア・フィオレンティーナ教会のロッビア

バルジェッロ国立博物館は、二人ともどうしても行きたい場所でもなかったのだが、こんな風に振られると、何だかこちらから告白もしてないのに、カン違い男に「ごめん、君とは付き合えない」と言われたみたいな、ぐやじい気持ちになった。

というわけで、次は、2年前からどうにも縁がなくて、行けずじまいの、ラウレンツィアーナ図書館を目指して北上することにした。こちらの図書館はミケランジェロ設計の階段があり、どうしても見学したいのだが、なぜか我々が行くと必ず閉まっているのだ。バルジェッロ国立博物館と違って、2年前からの、一途な片想いである。

またドゥオーモ前を通過して、図書館へ着いた。いつも午前中に閉まってしまう図書館だから、今日はこんなに早く来てみたよ!…しかし、入り口の係員に笑顔で言われた。「ごめんね~!今日は閉まってるの。明日来てね!」。…明日はプラートに行くから無理なんだぜ…。どうして図書館君は、こんなに我々につれないのだね?もう叶わない想いならあなたを忘れる勇気だけ欲しいぜ…。

ラウレンツィアーナ図書館はサン・ロレンツォ教会の敷地内にある。サン・ロレンツォ教会は、昨年訪問済みなのだが、我々の大好きなフィリッポ・リッピのフレスコ画があるため、「せっかく目の前にあるから今年も入ろうか」と言い合って、教会に入ろうとした。すると、「教会も今日は閉まってまーす!」。

………こ、これはいったい、何の嫌がらせなんだよっ?3月6日は、フィレンツェ全体がお休みするという決まりでもあるのだろうか?さすがにテンションが下がってしまった我々は、道順を巡ってささいなことでケンカまでしてしまった。

しかし、このケンカは、昨年ナポリで生まれた、旅の教訓である、「一人がAと言ったら、もう一人は非Aについて考察し、アウフヘーベンする」という尊い法則を、二人とも守らなかったために起きたいさかいであった。このアウフヘーベンの法則を再確認することで、このいさかいは解決した。

ええと。朝8時半にレジデンスを出てから1時間半近くが経過したが、まだ、何一つ観光していないっ!もちろんフィレンツェは、街全体が美術館のようなもので、歩いているだけでも楽しいのだけれども、何だかそれとこれとは、話が別のような気もするのはどうしてだろうっ?

とりあえず、今朝、時間があったら訪問しよう、と言っていた、ちょっと遠くのサンタ・マリア・マッダレーナ・デ・パッツィ修道院に行くことにした。「弟子の方が絵がうまい」とかいつもヒドイこと言われる、ラファエロのお師匠さんのペルジーノの傑作品が残っている。

中心街を抜けて、どんどん東へ向かうと、観光色が徐々に薄くなっていく。観光客のいない区域でも、メディチ家の紋章や、芸術的な古い建物があり、それらを見ながら修道院を目指す。ようやくたどりついた郊外の教会は、ほとんど観光客もいなくて、中庭も教会内もしーんとしている。

ペルジーノの絵を見るためには、教会関係者に頼んで地下のカギを開けてもらわなければならないので、事務所らしき所のドアをノックしてみると、やさしそうな男性が出てきて、「修道院は今は火曜と木曜しか公開していないんだよ、ごめんね」と言われた…。またもや「地球の歩き方(古いやつ)」の情報が変わっている…。

もう、今日と言う日は何なんだね?さすがにあばれたくなったが、大人だし小心者なので、あばれなかった。もうね、そういう日なんですね。でもね、結構自分たちも悪いですね。ほら、賢明な方なら、もうここで一つの教訓を導き出せたでしょう?「ガイド本は最新版をもってくるべし!」。

ふつうの旅行者なら当たり前すぎることですね。我々は、昨年もフィレンツェに行ったため、昨年購入した「地球の歩き方」を、買い直すのがもったいなくてめんどくさくて、お金と労力をケチったために、このようにフィレンツェさんに振られまくる朝となったわけですよ。(ただ、最新版を購入しても、相手はイタリアなので、情報が変わっていたり、勝手に休んでたりすることもある)

とぼとぼと中心に戻り、昨日リッカルディ宮で入場券を購入した時に、この入場券で、「サンティッシマ・アンヌンツィアータ広場の美術館」で展示されている、「ギルランダイオ展」にも入場できると言われたため、サンティッシマ・アンヌンツィアータ広場を目指すことにした。

広場を東側から目指すとトンネルがあり、トンネルの屋根部分にはこの絵が!

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おうっ!これはサンティッシマ・アンヌンツィアータ広場に面する捨て子養育院美術館(昨年訪問)のシンボル、オムツの取れかけた赤ちゃんではないかっ!こんなトンネルにも絵があるなんてかわいいね~と姉と話したが、この時、ある一つの予感が頭をよぎった。

我々が目指してる「サンティッシマ・アンヌンツィアータ広場の美術館」って、捨て子養育院美術館なんじゃ…。て言うか、それしか考えられないのだが…。

予想通り、「ギルランダイオ展」は捨て子養育院美術館であった…。ボッティチェリの初期作品やロッビア作品などがある、かわいらしい(小さいともいう)美術館で、去年も入館したが、「ギルランダイオって、ちょっといい絵描く(←またもやエラソーな我々)から見たいよね」てなわけで、入場した。

「ギルランダイオ展」しか見れないのかなと思ったが、捨て子養育院美術館全体を鑑賞することができた。よくわからないのは料金体系。

リッカルディ宮は通常5ユーロだが、ギルランダイオ展の料金も含む、とのことで+2ユーロで7ユーロ。捨て子養育院美術館は通常4ユーロ。

7ユーロで、リッカルディ宮と捨て子養育院美術館とギルランダイオ展が見られるというのは、既にリッカルディ宮と捨て子養育院美術館の入場料を合わせた9ユーロを超えてしまうのだが、まあこのへんの細かい計算は、イタリア人はどうでもよいのであろう。

捨て子養育院美術館は、昨年とは少し変わっていて、入り口のところに、ほんの少しだけ、ジョットのフレスコ画の一部が展示してあった。姉は一目でジョットだと見抜き、「ジョットだと思ったよ~!」と自分の鑑定眼を自慢していた(まあ、そっとしてやって下さい)。

奥の方に、リッピのパクリのボッティチェリの聖母子像があり(ボッティチェリの初期作品なので見逃してやってください)、さらに奥の方にギルランダイオの大きな作品・「マギの礼拝」があるのは昨年通り。で、どこに「ギルランダイオ展」があるのだね?まさか、この作品を「ギルランダイオ展」と言っているのじゃあるまいな。

右手の方に、昨年はなかった部屋があったので、「ここがギルランダイオ展かな?」と入ると、またもや映像でギルランダイオの作品を延々と流しているだけの部屋…。ちょっとタッチパネルをいじると映像を拡大できるけど………まさか、ギルランダイオ展ってこの映像のこと!?………うん、おそらくそうだね。

ちょっと脱力した我々だったが、さらに奥の方に、昨年はボッティチェリ作品の近くにあったルカ・デッラ・ロッビアの「聖母子像」が場所を変えて展示してあった。そしてその横には、昨年はなかったアンドレア・デッラ・ロッビアの「聖母子像」が、競作のように飾ってあった。優しくてかわいらしいルカの作品と、ちょっとメランコリックなアンドレアの作品、どっちがお好き?

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ルカ・デッラ・ロッビア作。幼子イエスかわいいっ!

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アンドレア・デッラ・ロッビア作。マリアがさみしげで風情あります。

というわけで、午前中いっぱい使って、フィレンツェ中を無力に歩きまわり、ちっこい捨て子養育院美術館を再訪しただけの半日でございました!救いと言えば、天気が良かったことですね!晴れってスバラシイ!

さあ、もう一度、復習しておきましょう!「ガイドブックは最新のものを持って行く!」。世の中は刻々変わっております。現代人たるもの、しっかりついていかなればならないのでございます。

3/6フィレンツェ旅行記3~モントリーヴォはジラに甘いへ続く

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