イタリア旅行記ブログ イタリア旅行は楽し

イタリア旅行大好きの管理人が、実際にイタリアに足を運んだ経験・情報に基づいて、イタリア旅行情報を発信してます。
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ちび天使の魅力

 私のイタリア旅行の目的の一つが、西洋美術、特に絵画の鑑賞です。特にルネサンス期からバロック期くらいまでの宗教画が好きです。

 キリスト教の信者でもない私が、なぜこんなに宗教画に惹かれるのか。天才画家さんたちが描く、優雅なライン、柔らかな色使いなど、画家さんたちの画力に拠るとことが大きいとは思いますが、最近気がついたのは、もしかしたら、私を宗教画の世界へと惹きつけているのは、ちび天使たちの存在なのではないか、ということです。

 ちび天使とは、西洋絵画でよく目にする、翼を持った裸の幼児たちです。日本人には、天使のイメージとして一番根付いているイメージではないでしょうか。

 ちび天使は、総称として「プット」と呼ばれます。聖母マリアに受胎を告げに来る大天使ガブリエレや、悪いドラゴンをやっつける大天使ミカエルなどと違い、聖書のストーリー上で、特に重量な役割を担っているわけではありません。

 言ってしまえば、絵画の中での「飾り」として、画面の中に配置されています。ラファエロが描いた、ドイツ・ドレスデンにある「サン・シストの聖母」の画面下の、ヒマそうに頬杖をついたちび天使二人は有名ですが、本当にこのちび天使たちは、ただの飾りで、やることがなく手持ちぶさたなのかもしれません。

 ラファエロの絵の中には、よくちび天使が描かれていますが、ラファエロは「プット」を描くようになった走りの画家だと言われています。中世の絵や初期ルネサンス期の絵では、天使は幼児ではなく羽根を持つ成人男性なので、イケメン青年の天使に、ドキッとしてしまうことがあります(笑)。フィリッポ・リッピやボッティチェリなどは、よく子供の天使軍団を描きますが、それでも「裸の幼児」ではなく、綺麗な洋服を着た、小学校高学年から中学生くらいの天使たちがほとんどです。

ラファエロ
 ラフェアロの描いたプット。システィナ礼拝堂の「フォリーニョの聖母」より。

バチカン美術館 ピナコテカ フィリッポ・リッピ
 フィリッポ・リッピの描いた児童天使たち。上の3人ですよ!下のおじさんたちじゃないよ!念のため!

 さて、この「プット」のイメージがどこから来たかと言うと、源泉はおそらく間違いなくギリシア神話のクピド(エロス)でしょう。ボッティチェリの「春」の画面中央上で、女性に恋の矢を放とうとしている、目隠しをしているあのちびちゃんです。

 古代ギリシア時代に描かれた絵画は、残念ながら全く残存していないのだそうですが、影響を受けていると言われる、ポンペイの壁画には、クピドの絵が残っています。

ポンペイ
 こちら、ポンペイ遺跡の「ヴィーナスの家」に描かれたクピド。
 
 クピドはギリシア神話で愛と美の女神アフロディーテの息子で、恋を司どる神様です。おもしろいことに、実は神話では幼児ではなく、美青年で、結婚もしてます。それなのに、美術においては、なぜか幼児の姿で表現されることが多いのです。これは、もともと青年として書かれていた天使を、幼児の姿として描くようになったことと似ていますよね。羽根のある幼児というイメージは、画面を構成していく画家さんたちにとって、魅力的な素材なのかもしれません。

 というわけで、私の西洋美術鑑賞に欠かせないプットのとりとめもないお話でしたが、このプットくんたち、誰が描いても可愛らしい、というわけにはいきません。プット描きのツートップはラファエロとティエポロだと思いますが、私、どうしてもマンテーニャの描くプットは可愛いとは思えないんですよね(笑)。マントヴァのドゥカーレ宮殿や、ミラノのブレラ美術館で、マンテーニャのプットとぜひ対面して頂ければ、共感して頂ける方もいらっしゃるかと思います(笑)。

※この記事で参考文献にした本は天使たちのルネサンス (NHKブックス)です。

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コンビニ、コーヒー、日本人!

 このブログでは、つらつらとイタリアやイタリア旅行に関する雑記を書くコーナーがなかったため、新しくコラムコーナーを作ってみました。題してイタ楽コラム!要するに、何でもアリのコーナーでございます!



 最近、日本のコンビニでは、ドリップコーヒーをその場で飲めるサービスが流行していますね。お値段も100円くらいのお手頃価格です。

 私は、結構自宅でコーヒーを飲むので、コーヒーの飲みすぎを自重するため、外ではコーヒーを飲まないようにしています。ですので、コンビニコーヒーを利用したことはないのですが、コレが、なかなか美味しいのだそうですね!

 コンビニに、座って飲めるイートインコーナーを併設しているコンビニは少ないので、たいていの場合は、立ったまま飲むことになるようですが、これってイタリア旅行好きの人は、何かを連想しますよね…?

 そうっ!イタリアのバールっ!

サンテウスタキオ

 イタリアの町で、日本のコンビニと同じくらいの頻度でお目にかかることになるお店が、「バール(bar)」です。バールを一言で説明するのはちょっと難しいのですけど、だいたい1ユーロ前後で、コーヒーをカウンターでふらっと立ち飲みするという使い方が最も一般的です。

 バールは、純粋にコーヒーや軽食を出すだけのお店として営業しているお店は少なく、テーブル席も作ってがっつりレストランを併設していたり、ジェラート屋を兼任していたりします。それだけでなく、市販のお菓子を売っていたり、バス切符や鉄道切符、サッカーくじ、ちょっとした生活雑貨の販売…などなど、ズバリ何でも屋として機能しているバールもあります。

 こういう何でも屋バールは、ちょっとだけ日本のコンビニに似ているなと思うこともあります。日本のコンビニがちょっと一杯のコーヒーを販売し始めると、ますますコンビニとバールの役割は似てきたように感じます。

 ただ、バールとコンビニが決定的に違う所は、コンビニが機械的に商品を買いに行く場所であるのに対し、バールが社交場を兼ねていることです。イタリア人(の特に男性)は何といってもおしゃべりが大好き。バールに行けば必ずしゃべる相手が見つかります。地元の顔見知りがいたり、誰もいなければバールの店主さんやスタッフさんと話します。そこにいるのが初めて出会う一見さんの客であっても、イタリア人は誰とでもしゃべります。

 よく思うのは、イタリアのバール文化は、特にお年寄りの生活を楽しくしているんじゃないかな、ということです。日本では、職場や学校など、何らかの社会グループに属していないと、話をする相手を増やすことがなかなか難しいですが、イタリアではバールに行くだけで、会話の相手を見つけることができます。

 アリストテレスが言うように、「人間はポリス的な生き物」で、社会の中で生きる存在であり、たいていの人は孤独すぎる生活には耐えられません。高齢者が増える日本で、バールのような場所があれば、お年寄りも楽しめる社会になるのではないかな…と考えたりします。とは言っても、バールはイタリアの文化に深く根ざしたもの。歴史も国民性も違う日本で、簡単に取り入れられるものではないでしょう。

 コンビニコーヒーを販売しているお店の中には、コンビニの中にカウンターを作り、コーヒーを飲みながら、お店の店長と語らえる雰囲気を作っているお店もあるのだそうです。このコンビニコーヒーが、「何らかの同じグループに属している仲間」以外の人間が、一律に会話も交わすことない他人となってしまっている、特に都市部の日本の人間関係というものを、長い時間をかけて変えていくことができないかなあ…と、ちょっと大きな話にまで妄想が膨らんでしまいました。

 ちなみに、この記事の題名は、イタリアのバール文化を紹介しているバール、コーヒー、イタリア人―グローバル化もなんのその (光文社新書)という本から拝借いたしました。

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辺獄

Author:辺獄
貧乏なくせに、イタリア旅行というお金のかかる趣味を持ってしまった、「イタリア旅行貧乏」です。旅行は楽し♪びんぼーも楽し♪がモットーです!
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好きなイタリアの画家はボッティチェリ!

(limba→辺獄へ和訳改名しました!)

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