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イタリア旅行はダンテの「神曲」を読むいい機会♪

 イタリア旅行のためのおすすめ本を紹介しています。

 皆様は、ダンテの「神曲」を読もうと思ったことはありますか?地獄大好き…あっ、この表現は誤解を招きますね、地獄という文化のあり方が大好き(大して変わらねえ…)の私は、読もう!と思ったことがあります。というのも、「神曲」は、作者のダンテが地獄、煉獄、天国ツアーに出かける作品ですから、地獄好きには欠かせない作品であるのです。
 
 古典文学作品と言えば岩波文庫。岩波文庫だと上中下3巻に分かれています。というわけで本屋さんで神曲 上 岩波文庫 赤 701-1を手にとって見たわけですよ。すると!何と!中身が古典文法の文語体の訳で書いてある!がーん…。

 いえね、私は実は日本古典文学大好きなんですよ。徒然草とか買って原文のまま読んじゃう古典好きなんですよ(イバリっ!威張らせてください!…いや、ただ、好きなだけだから、アンタ…)。でも、そんな私でも、原文ではなく、訳した文語体で抒情詩の文体、しかも上中下巻全て読破するのはキビシイ…。それに、「神曲」がルネサンスの幕開けを告げるゆえんは、「神曲」がラテン語(ヨーロッパの気取った書き言葉)ではなくトスカーナ語(庶民の話し言葉)で書かれたところにあるのでありますよ。それを、何で古典の文体で読むような興ざめなことをしなきゃならんのだ…、と、私は静かに岩波文庫を棚に戻したのでありました。

 そして、昨年、イタリア旅行の計画を立てました。ルネサンス好きの私にとって、イタリアで一番行きたかった都市はフィレンツェ。フィレンツェと言えばダンテ。ダンテと言えばフィレンツェ。フィレンツェといえばフィオレンティーナ…あっ、話がそれた…。というわけで、ここは一念、やっぱり「神曲」を読もう!今を逃せば一生読まないかも!と思い、読むことにしたのでございます。

 で、一応探してみると、「神曲」をやさしい現代語の文章で訳している本が見つかりました!こんなん出ました!
神曲神曲
(1992/03)
ダンテ

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 河出書房新社から出ているハードカバーの本で、平川祐弘さんの読みやすい現代語の訳になっています。迷いましたが、やはり「トスカーナ語」なので読みやすい訳で読むのがオツだと思ったので、こちらのハードカバーを読みました。「神曲」、やっぱり大作ならではの充実感がある作品で、予想以上におもしろかったです!地獄の門には「この門をくぐる者、一切の望みを捨てよ」と書いてあります。名文ですね。

 ダンテはフィレンツェ人なので、この時代のフィレンツェの政治抗争を嘆いたり、ライバルのピサ、シエナの悪口を言ったりしてます(笑)。ダンテは地元フィレンツェ大好きっ子なんですが(現在に生きてていたら確実に熱狂的ヴィオラファン)、政治抗争に巻き込まれて、最後はフィレンツェを追い出されて、ラヴェンナで死んでしまうんですよね。フィレンツェはこの文豪を追い出したことを今でも悔やんでいて、ラヴェンナにダンテの墓をフィンレンツェに引越しさせてもらえないか交渉したのですが、ラヴェンナ側に拒否されて、今でもダンテの墓の灯を燈す為の灯油をずっと送り続けているそうです。てなわけで、ラヴェンナではダンテの墓参りに行って来ました。ひっそりしてました。本当はフィレンツェにお墓を置いた方がお参りしてもらえるんでしょうけど、ダンテの気持ちとしては、フィレンツェに戻りたいかどうかは複雑でしょうね。
 
 それから、この「神曲」で一番おもしろかったのは、「辺獄」の概念です。この「辺獄」というのは、地獄の一番浅い層にあり、イエス・キリストよりも先に生まれてしまった古代ギリシャやローマの賢人-ソクラテスやアリストテレスなどがひっそりと薄暗い場所で心静かに過ごしています。この人たち、賢人で、キリスト教の教義に背くようなことは生前に何もしていないのですが、イエスが生まれるよりも前に死んでしまっているので、洗礼を受けておらず、信仰を持っていないんですね。それで、天国にはどうしても行けないのです。ダンテはこのような古代の賢人を、信仰がないという理由で、他の罪人たちと同じ地獄に落とすのはどうしても忍びなかったのでしょう。私は、神曲に登場する場所の中では、きらびやかな「天国」よりも、この心静かな「辺獄」の方が魅力的に感じました。

 おっと、かなり脱線しましたが、「神曲」は地獄編、煉獄編、天国編と分かれていてかなり長い作品ですが、なかなか読もうと思うような機会もないと思うので、イタリア旅行の前にぜひ読んでみて下さいませ。システィナ礼拝堂のミケランジェロ作「最後の審判」は「神曲」の影響をかなり受けていて、読んでから見ると、地獄や煉獄のシーンがわかりやすいですよ。

 ただ、この河出書房新社の本、装丁が立派過ぎてかなり重たいんですよー!私は「神曲」の読破に2ヶ月程かかったので(注:私はかなり本読むの遅い人間です!普通の人はこんなにかからないと思います)、その間にデイリーにこの本を入れていたバッグがダメになっちゃいました(笑)。それだけがネックなのですが…と言ってたら、私がイタリアから帰って来てから、この平川訳「神曲」の文庫版が出たー!


神曲 地獄篇 (河出文庫 タ 2-1)神曲 地獄篇 (河出文庫 タ 2-1)
(2008/11/04)
ダンテ

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神曲 煉獄篇 (河出文庫 タ 2-2)神曲 煉獄篇 (河出文庫 タ 2-2)
(2009/01/26)
ダンテ

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神曲 天国篇 (河出文庫 タ 2-3)神曲 天国篇 (河出文庫 タ 2-3)
(2009/04/03)
ダンテ

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 うう…(涙)、ナゼ私が帰って来てから…。私のバッグ君の犠牲は一体…。表紙もオルヴィエートの「善人と悪人の選別」とかでいいなあ…。地獄編、煉獄編、天国編に分かれているので、時間のない方は地獄編だけ読んでもいいかも。でも、やっぱり全部読破するのがおすすめです!お値段も、3冊買っても、ハードカバーよりも安いです。それにしてもナゼ私が帰って来てから…。私はフィレンツェ大好きっ子なので、ダンテに意地悪されちゃったのかしら…。

 というわけで、ダンテの「神曲」は、平川訳の神曲 地獄篇 (河出文庫 タ 2-1)がぶっちぎりでおすすめでございます。

~「神曲」を読んで行くとイタリアのこの作品がおもしろい!~
ミケランジェロ「最後の審判」(ローマ/バチカン美術館システィナ礼拝堂)
ヴァザーリ「最後の審判(フィレンツェ/ドゥオーモ クーポラの天井画)

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貧乏なくせに、イタリア旅行というお金のかかる趣味を持ってしまった、「イタリア旅行貧乏」です。旅行は楽し♪びんぼーも楽し♪がモットーです!
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(limba→辺獄へ和訳改名しました!)

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