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3/14フィレンツェ4 ここにいたのか、アンドロメダ!

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●ヴェッキオ宮の秘密の通路ツアー

 フィレンツェ2日目っ!

 今回のフィレンツェ滞在の目玉は、ヴェッキオ宮である。

 ヴェッキオ宮?アンタ、もう、中に入ったことあるじゃん?とツッコミが入るのはごもっともなのだが、ナント!去年くらいから(うろ覚え)、ヴェッキオ宮の、にょきっと延びている塔に上れるようになったのである!

 ヴェッキオ宮の塔!コレねえ、もー昔からねえ、上りたいと思っていたのですよ!なぜなら、フィレンツェ中心街で、フィレンツェの町を眺望しようと思ったら、ドゥオーモのクーポラか、ジョットの鐘楼に上らなければならないのだが、クーポラに上るとクーポラが見えないし、ジョットの鐘楼に上るとジョットの鐘楼が見えない。…フィレンツェフリークの私にとって、コレが深刻なるディレンマだったわけですよ!

 そこでワタシは考えた。フィレンツェでもう一つ高い場所、あるじゃん。それは、ヴェッキオ宮の塔。あそこに上れば、クーポラもジョットの鐘楼も見れるじゃん?…しかし、ヴェッキオ宮の塔は、一般開放されておらず、キキキ、上らせてくれよ!と、よく塔を見上げて、切ない思いを噛み締めていたのである。

 それが!ついに、ヴェッキオ宮の塔…「アルノルフォの塔」に、上れるようになった!という情報を、どこかで(忘れた)ゲットォ!今年はフィレンツェに行く予定なので、何が何でもヴェッキオ宮の塔に上らねばと思ったのである。

 それに加えて、母が、何かテレビで見たようで、「ヴェッキオ宮の秘密の通路のツアーに参加してみたい」と言い出した。あー、そう言えば、よく「フィレンツェのミステリー」とか言って、テレビでも特集されているね(どこがミステリーなのか意味不明だが)。ただし、このツアーは、予約制である。

 そこで、宿泊したレジデンスの日本人オーナーさんにお願いして、ツアーの予約を取って頂いたのだが、オーナーさんもこのツアーに参加してみたいとのことで、ありがたいことに、通訳も兼ねて帯同して下さることになった。

 ツアーの予約は10時に取ってあったので、その前に急いで、中央市場に、滞在分の食材を調達しに行った。フィレンツェの中央市場は大好きだよ(安いから)。肉やら野菜やら、法外に安いお値段でゲットして、走って戻ってきたら、オーナーさんとの待ち合わせ時間にギリギリであった。

 ヴェッキオ宮に着いて、ヴェッキオ宮の入場料+塔の共通券14ユーロと、ツアー料金2ユーロを支払い、ツアーが始まるのを待った。そこに、貴族のお姫様って感じのドレスを着たスタッフさんがやって来たので、以前チラっと何かで見た時、この秘密の通路ツアーのガイドさんは、ヴァザーリのコスプレをしていたのを思い出し、このお姫様がガイドしてくれるのかな!?と期待したが、違った。あのお姫様は何だったんだろ。

 で、予定の時間よりやや遅れて(アタリマエ)、ツアー開始ー!チケット売り場らへんに集められていたツアー参加者を、ガイドさんが適当に点呼を取って、外へといざなわれた。ふーん。外からスタートするのね。

ヴェッキオ宮 秘密の通路
 では!いざ、秘密の通路に行ってきまーす!…って、秘密って言う割には、このドア、普通に外から見えているし、秘密の通路ツアーがあることを、結構旅行者は知っているので、秘密じゃないよなとか思ったが、そういう大人げないツッコミは無しである。

ヴェッキオ宮 秘密の通路
 ほーら!中に入ってしまえば、秘密感100%って感じでしょうっ?しかし、今の時代なら、こうやって、灯りをつければ普通に通れる通路だけど、昔は、どこからも光は入らないし、真っ暗で通るのもコワそうな通路だよなー。メディチ家の人々も、皆、一度くらいは暗闇の中で足を踏み外したに1メディチ(意味不明)。

 で、何か開けた場所に出たら、これから周る道順を、地図付きで説明してくれた。まずは、フランチェスコ1世の書斎を見て、その後にコジモ1世の小部屋を見るそうだ。

ヴェッキオ宮 秘密の通路
 こういう図解入りで説明してくれたわけですけどね!オーナーさんが通訳もしてくれたわけですけどね!ホラ、私、空間図形に弱いので、こういう遠近法的な立体図で説明されても、脳みそが無反応なわけですよ。ま、行けば、わかるだろー。

 んで、まずは、フランチェスコ1世の書斎に入ると…

ヴェッキオ宮 秘密の通路
 おおおおおっ!豪華絢爛っ!こ、これが書斎?書斎って、何か勉強とか事務作業とかする部屋じゃあないの?私だったらこんな部屋で集中なんかできないよ!

 この部屋のデザイナーは、かのヴァザーリである。フランチェスコ1世といえば、メディチ家中興の祖とも言われる、「ヴァザーリの回廊」を作らせたコジモ1世の息子である。コジモ1世は、結構キチンとした君主ってイメージで語られるけれども、フランチェスコ1世は、錬金術とか芸術とかに没頭して、本職の政治に関心を示さなかった、など言われることが多い。

 そんな彼の趣味全開なのが、この書斎と言われ、錬金術とか数学とか、哲学などをテーマにした絵で飾られている。

 政治に興味なしの君主の趣味全開の中、目立っているのが、向かい合って描かれている、この2つの肖像画。

ヴェッキオ宮 秘密の通路

ヴェッキオ宮 秘密の通路

 …おっさんの方は、どこかで見たことある顔だなあ…でも、おそらく、この書斎の主である、フランチェスコ1世とその妻の肖像画なのだろうな、と思っていたら、ガイドの説明を通訳してくれたオーナーさんによると、パパのコジモ1世と、その妻で、フランチェス1世から見るとお母さんにあたる、エレオノーラだそうだ。そっかー、どこかで見た顔だと思ったら、ヴェッキオ宮の五百人広間の天井に描かれている、ヴァザーリ画のコジモ1世の肖像画と同じ顔なんだ!

 それにしても、お母さんのエレオノーラは美人…でも、ちょっと幸が薄そうだな(実際薄幸だったらしい)。しかし、私だったら、自分の書斎に両親の肖像画を向い合せるとか、何だかアホなことしてたら怒られそうでやだよ!

 天井画のそれぞれの絵は、四元素とか、結構当時の哲学的な意味があるらしいのだけど、そんな小難しい話はまた今度にして(今度っていつだよ)、私の目を奪ったのは、側面に描かれた、ギリシャ神話の場面!

ヴェッキオ宮 秘密の通路
 ペルセウスに助けられるアンドロメダ!

ヴェッキオ宮 秘密の通路
 大洪水の後、顔を布で覆って、石を後ろ向きに投げる、デウカリオーンとピュラー!ちなみに、一度、大洪水で人間はこの二人以外のほとんどが絶滅してしまうが、この二人が投げた石から、新しい人間が生まれてくるという神話である。旧約聖書のノアの洪水を思わせる神話だ。

ヴェッキオ宮 秘密の通路
 勇気しか友達がいないイカロス!ちなみに、アンパンマンの方が一人友達が多い(愛と勇気)。
 
 こういった、ギリシャ神話モチーフの絵を、私は何度か本で見たことがあって、「フィレンツェ・ヴェッキオ宮所蔵」と書いてあったのだが、「ウソー!ヴェッキオ宮にこんな絵なかったよー!」と思っていたのである。こんな秘密の部屋に隠されていたのか!ギリシャ神話の絵って大好きなので、生で見れて感激である!

 で、こういうギリシャ神話画は、タダの絵ではなく、隠し扉になっているのである。まー凝った書斎だこと!隠したいものがあるというよりは、遊び心で作ったものなのだろうけどね。それとも、本当に隠したいものがあったのだろうか(両親の肖像画が見ているから?)。

ヴェッキオ宮 秘密の通路
 長方形の部屋の、辺が長い方の絵は、隠し戸棚になっていて…

ヴェッキオ宮 秘密の通路
 辺が短い方の絵は、隠し扉になっている。こういう隠し扉は、ウルビーノのドゥカーレ宮殿の、フェデリコ公の書斎にもあったなあ。権力者って、何かを隠したくなるものなのだろうか。

ヴェッキオ宮 秘密の通路
 お次は、フランチェスコ1世のパパ。コジモ1世の小部屋。宝物部屋みたいな名前で呼ばれている。

ヴェッキオ宮 秘密の通路
 パパの部屋は、フランチェスコの部屋ほどの派手さはなく、また、ギリシャ神話一色だったフランチェスコの部屋に比べ、天使や、四福音書記など、キリスト教関連のモチーフもある。コレを見ると、フランチェスコの方は、だいぶキリスト教への信仰心は薄かったんだろうなあ…と予想される。

ヴェッキオ宮 秘密の通路
 ラファエロの「アテナイの学堂」を彷彿させる、古代ギリシャの数学者たちの絵。こういった絵や、内装などを見ると、派手さ、豪華さはフランチェスコ1世の書斎の方がずっと上である。部屋の大きさも、フランチェスコの書斎のほうがずっと大きいし。政治家として、どちらがふさわしいのか…と言われるとアレなのだが、逆に、芸術に没頭する為政者がいるおかげで、後世には目を見張るような芸術作品が残るわけである。しかし、それは、国民の税金を使って作ったもので…と考えると、何とも難しいなあ…。

 ちなみに、このコジモ1世の小部屋にも、宝物を隠す戸棚が備え付けてあった。隠すの大好きメディチ家。

ヴェッキオ宮 秘密の通路
 コジモ1世の部屋からは、彼が作らせた、ヴァザーリの回廊が見えていた。

 さて、このツアーのメインは、この2つの小部屋なのだが、2つの小部屋を通った後は、いったん、一般の人達も通る、五百人広間の天井が間近に見える場所に出た。

ヴェッキオ宮 秘密の通路
 このデカイ天井、実は吊り天井なのだそうで、今から、その舞台裏を見せてくれるらしい。ちなみに、五百人広間の壁画、ヴァザーリ画の「マルチャーノの戦い」の後ろには、高い確率で、レオナルド・ダ・ヴィンチとミケランジェロの絵が隠されてい可能性がある、というのは、もはや有名な話である。

 そのことを暗示するとも言われる、「CERCA TROVA(=探してごらん、見つかるから…「求めよ、さらば与えられん」と同じ意味かな?)」というヴァザーリのメッセージが、絵の中に描かれているらしいのだが、ザッと見回しけど見つからなかった。レオナルドたちの絵を探す前に、そのことを示すヴァザーリのメッセージを探せない私。それにしても、もし、レオナルドたちの絵が見つかったらどうなるんだろ…。ただでさえ観光客の多いフィレンツェに、さらに大きな大きな見どころが増えてしまう。…イヤ、それでも見つかってほしいね!

 で、吊り天井のカラクリを見るために、また秘密感あふれる階段を上って行ったのだが…

ヴェッキオ宮 秘密の通路

ヴェッキオ宮 秘密の通路
 …ま、こんな感じで、天井を吊っているわけだが、ヨクワカランカッタ!姉に、「そもそも吊り天井って、そんなにすごい事なの?」と聞くと、「当たり前でしょ!あんなに大きな天井を吊るしてるんだよ!」と言われた。…すごい事らしいッス。

 というわけで、天井裏を見た所で、ツアーは終了ー。五百人広間の上の方で解散となった。予約&通訳をして下さったオーナー様、ありがとうございました!このあとは、自由にヴェッキオ宮を見て回ることができる。

 ヴェッキオ宮見学&塔は、また次回っ!

3/14フィレンツェ5 最高級のツーショットへ続く

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(limba→辺獄へ和訳改名しました!)

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