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「図説 ボッティチェリの都フィレンツェ」

 私が大好きな、写真豊富でカラーも多い河出書房新社の「ふくろうの本」を、前回に続いてもう一冊。

 刊行は10年以上前になりますが、ボッティチェリとフィレンツェについての本が出ていたので、読んでみました。



図説ボッティチェリの都フィレンツェ



 表紙が、「ヴィーナスの誕生」のヴィーナス。もうね、何度見ても美人ですね。美人は三日で飽きるとか言われますが、何度見ても見飽きない美人ですね。私の中でフィレンツェの三大美女と言えば、このボッティチェリのヴィーナス、同じウッフィツィ美術館にあるフィリッポ・リッピの聖母子像の聖母マリア、パラティーナ美術館のラファエロ作の椅子の聖母、の3人です。どうでもいい話をすみませんでした。

 ちなみに、ボッティチェリの代表作と言えば、この「ヴィーナスの誕生」と、「春」。「春」の画面中央に描かれている女性は、ギリシア神話の愛と美の女神・アフロディーテで、ローマ神話のヴィーナスとは同じ神様と見なされています。つまり、同一人物ということになるのですが、顔が全然違うよということは、以前ウッフィツィ美術館を訪れた際の旅行記でも述べました。

 まあ、同じ画家が描いた聖母マリアの顔なども、それぞれの絵を描いた時に使ったモデルによってまちまちになるので、特別おかしなことではないのでしょう。ですが、この2つの絵は、対をなす絵、つまりセットだと見なされることも多いです。この2つの絵がセットだという説が正しければ、ヴィーナスの顔が違うことに、何か意味がある可能性もあります。

 この本に紹介されている説によると、「ヴィーナスの誕生」のヴィーナスは天上のヴィーナスであり、「春」のヴィーナスは地上のヴィーナスなのだとか。天上のヴィーナスが永遠・神聖な愛を表し(つまり、神の愛?)、地上のヴィーナスは人間的な物質的な、言ってしまえば我々が普段、男女愛とか家族愛とか呼ぶような愛を象徴している、というわけです。ボルゲーゼ美術館にある、ティツィアーノの絵「聖愛と俗愛」と、テーマとしては似ているということでしょうかね。

 この本にも書いてあるように、ボッティチェリは生涯独身をつらぬいています。この本で書かれているのはここまでですが、ルネサンス期に(男性同士の愛が盛んだった)古代ギリシャ時代が理想とされたこと、レオナルド・ダ・ヴィンチやミケランジェロが同性愛者だと言われていることなどを考えると、ボッティチェリも…という説も多いです。

 かなり脱線しますが、ここで思い出すのは、プラトンの饗宴 (岩波文庫)。うろ覚えなのですが、ダメな男は女を愛してこの世に子供を残し、優秀な男は男を愛して、この世には子供ではなくて、哲学や芸術などの文化を残す、みたいなことが書かれていたように記憶しています。

 ボッティチェリがそんなことを考えていたかどうかはわかりませんが、そんなことを妄想しながらこの二人のヴィーナスを比べてみると、なかなかおもしろいです。もしこの仮説が正しければ、ボッティチェリ的には「ヴィーナスの誕生」のヴィーナスの方が高潔、ということになるのでしょうが、我々鑑賞者は、作品として「ヴィーナスの誕生」よりも「春」の方が好きだという人が多いように思います。「天上の愛」などと言われてもピンとこないですものね。「春」の中で、キューピットの射ぬかれて、盲目的な恋に落ちる、そんな世界の方に親しみを感じるのは当然なのかもしれません。

 脱線しすぎです。

 さて、この本によると、フィレンツェで活躍しながらも、最終的にはフィレンツェを去って行った、ルネサンスの三大巨匠、レオナルド・ダ・ヴィンチ、ミケランジェロ、ラファエロと対照的に、ボッティチェリは、生涯のほとんどをフィレンツェですごし、代表作のほとんどはフィレンツェで製作されたそうです。

 その意味でボッティチェリこそがフィレンツェを代表する画家なのだ、と作者さんは述べています。ボッティチェリが、フィレンツェ・ルネサンスの最盛期の最重要人物の一人である、豪華王ロレンツォ・ディ・メディチとも親交が深かったことを考えると、ボッティチェリはフィレンツェ・ルネサンスの象徴とも言えるのかもしれません。

 ちなみに、ボッティチェリがフィレンツェを離れたのは、バチカンのシスティーナ礼拝堂の壁画を描きに派遣された時ですが、この時にフィレンツェからバチカンに派遣されたのは、何人かで絵を描くことになるので、仲良く協調性を持って仕事のできる画家さんだけだったそうです。ボッティチェリとかペルジーノとかルカ・シニョレッリ。

 ハイ、残念ながらこの時にレオナルド・ダ・ヴィンチは外されてしまっているんですね(笑)。協調性がなかったからかどうかはわかりませんが、この時にレオナルド・ダ・ヴィンチがシスティーナ礼拝堂で絵を描いていたとしたら、天井と壁画にミケランジェロ、側面の壁画にレオナルド・ダ・ヴィンチとボッティチェリという、スサマジイことになっていたんですねえ。そうすると、観光客の数も今以上になってしまうでしょうから、今でさえ混雑しまくりのシスティーナ礼拝堂を考えると、レオナルドが行かなくてヨカッタのかもしれません。わがままレオナルドばんざい(だからわがままだからとは決まってないよ!)

 この本は、最後に、フィレンツェで見ることのできるボッティチェリ作品をまとめてあり、フィレンツェに行く観光客には助かります。ただ、それを見るにつけ、私はどうやらフィレンツェのボッティチェリ作品は見尽くしてしまったらしい…。別に悲しくなんかありませんよ。何度でも見ればいいわけですから!

 というわけで(どういうわけだ)、ボッティチェリを主役にまとめている本というのは珍しいですので、ボッティチェリについて知ってみたい方にはおすすめの本ですよ!(すごく強引にまとめた私)

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貧乏なくせに、イタリア旅行というお金のかかる趣味を持ってしまった、「イタリア旅行貧乏」です。旅行は楽し♪びんぼーも楽し♪がモットーです!
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(limba→辺獄へ和訳改名しました!)

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