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3/2ローマ15 リヴィアさん、ちょっと室温下げて!

<今回のイタリア旅行記メニュー>
●マッシモ宮

 お昼ご飯を食べた後、母も始動し、三人で向かうは、マッシモ宮である。

 マッシモ宮とは。テルミニ駅すぐ近くにある、古代ローマ時代のモザイクやフレスコ画、彫刻が展示されている博物館である。テルミニ駅のすぐそばなので、今まで何度も近くを通ったことがあるが、入館するのは初めてである。

 V.エマヌエーレ2世通りから、40番バスに乗って、テルミニ駅方向へ向かう。駅の一つ手前のバス停で降りた。

 私は、3年ほど前から、「アレがマッシモ宮」と思っていた建物があったため、そちらへトコトコ向かうと、姉に「違うよ」と言われた。噴水のある共和国広場に面している、サンタ・マリア・デッリ・アンジェリ教会という遺跡みたいな教会の、お向かいにある建物である。誰に言われたわけでもないのに、勝手にコレがマッシモ宮だと思っていたよ!

 本物のマッシモ宮は、共和国広場からテルミニ駅の方角へ歩いて行った場所にあった。途中で、観光客向けの商売をしている中東系の男性に、「ケンキ~?」と言われた。嫌気?嫌気呼吸?いえ、できませんけど?

 チケット売り場へ行くと、ローマパス所持者割引で6.5ユーロであった。

 ちなみに、マッシモ宮のチケットについて補足。マッシモ宮のチケットは、アルテンプス宮、ディオクレティアヌスの浴場跡、クリプタ・バルビの4カ所の共通券となり、3日間有効である。ソレ、知らなかったから!アルテンプス宮入りたかったのに、入らなかったから!帰国してから切符を見つめていた時に気付いたから!

 ちなみのちなみに。その4カ所共通券のお値段は7ユーロだから!………ってことは、ローマパス割引が、たったの50セントってこと…?…イヤ、さすがに、そんなはずは!何か特別展があると、この共通券のお値段が高くなるらしいので、そうだったと信じたいよ!全部帰国してからわかったことだよ!

 チケットの値段の話おわり。

 インフォメーションで地図が館内地図が借りられるという情報が「地球の歩き方」に載っていたので、行ってみると、借りるどころか、もらえた。嬉。美術館・博物館の館内地図が無料でもらえるのはアタリマエ、という感覚は、イタリアでは通じない。もらえることの方が少ない。

 このマッシモ宮に、何しに来たかと言うと、紀元前に、アウグストゥス帝の奥さんリヴィアの家に描かれたフレスコ画が有名なのだ。紀元前のものとは思えない美しい作品と誉れ高いので、一度見てみたかったのだ。

 マッシモ宮は、どういう順路でも回れそうな構造だったので、見たいものは最初に見ておこうってわけで、この「リヴィア家のフレスコ画」のある3階へ、エレベーターで直行した。

 「リヴィア家のフレスコ画」は、ひとつの部屋を使って展示されていた。入口を入ると、壁四面に、フレスコ画が飾られていた。おそらく、当時の姿を再現しているのだと思う。予想以上に青色が印象的で、さわやか!

リヴィア家のフレスコ画

 お花と果実と小鳥と青い空。女性が好むような、かわいらしいものばかりで構成された、少しメルヘンちっくな、さわやかで清々しい絵。こんな絵に、四方を囲まれているのである。リヴィアさん、なかなか素敵な趣味をしてますね!

 何といっても、描かれた小鳥や植物が、実に生き生きしているのだ。特に小鳥の爽快感がよいっ!

リヴィア家のフレスコ画
 飛んでいる鳥は、人間にどうしても「自由の象徴」としてのイメージを与える。

リヴィア家のフレスコ画
 夫婦かな?それとも友達?まるで会話しているように見える小鳥さんたち。

リヴィア家のフレスコ画
 ぶー。眠たいのか?それともいぢけているのか?地面でぶーたれている小鳥。

リヴィア家のフレスコ画
 かわいらしい鳥籠も描かれているが、カゴの中には、誰も入っていないのだ。このフレスコ画に描かれた、自由で生き生きとした小鳥たちは確かにカゴの中など似合わないかもしれない。

リヴィア家のフレスコ画
 フレスコ画の保存状態が良く、果実や花の色がいきいきと見える部分。この絵を見ていて思い出したのが、フィレンツェのウッフィツィ美術館にある、ルネサンス絵画の傑作・ボッティチェリの「春」の背景部分である。「春」の背景も足元に花が咲き乱れ、木には果実が実っている。あのみずみずしい背景を彷彿とさせる。

 言われてみれば、ルネサンスは「古典復興」。復興される古典とは、古代ギリシャ・ローマ時代のことなのだ。ルネサンスがルネサンス―――つまり復興であることが、身を持ってわかった瞬間であった。この生き生きとした芸術表現は、ローマ帝国が崩壊し、キリスト教支配が色濃くなる中世期にはあまり見られなくなる。

 人々が、古代ギリシャ・ローマ時代や、ルネサンス期の美術を美の理想とし、中世は美術の暗黒期だと見なしてきたのも、まあ無理はないかもしれない。中世美術には中世美術の良さがあり、現代ではかなり中世ヨーロッパ美術は評価され始めているし、私も古い教会などで中世美術をじっくり鑑賞するのは好きである。だが、古代やルネサンスの生命感に溢れた作品は、やはりパッと人間の表面的な感情に訴える力があるとでも言うか、即座に人の心を惹きつけるものがあるのだ。

 このリヴィア家のフレスコ画を展示している部屋は、一日の自然光の移り変わりを演出しているのか、部屋の灯りが、白っぽくなったり、黄色っぽくなったり、明るくなったり薄暗くなったりして、光の当たり具合によって表情を変える絵を鑑賞するのは、とても面白かった。

 …それにしても。暑い。暖房が効き過ぎだな、この部屋。

 あまりにも暑くて頭がボーっとしてきたので、リヴィアの部屋を出て、他の部屋を鑑賞することにした。だが、リヴィアの部屋以外も、この美術館は非常に暑かった。

 このマッシモ宮に展示されているものは、ほとんどが古代ローマ時代の作品である。古ーいフレスコ画を、暑さでボーっとした頭で鑑賞した。

マッシモ宮
 なぜか、海の中でタコとウミヘビ(ウツボ?ウナギ?)とエビが、三つ巴になって戦っているフレスコ画。すんごいマジで戦っている。この三つ巴の戦いの絵、最初は珍しいなと思って撮影したのだが、あまりにもたくさんこのテーマの絵があった。いったい何なのだ。

 帰国してから調べてみると、古代ローマ人は、海産物を好んで食べる風習があり、食堂などに海産物の絵がよく描かれていたのだそうな。つまり、現代日本とかの、お寿司屋さんとかに魚の絵が描いてあるのと一緒ってことかな?古代ローマの海産レストランに描かれた絵だと思うとなかなかおもしろいが、なぜ三つ巴で戦う必要があるのか。要はインパクトかね?

マッシモ宮
 こういう変な人の顔の絵もたくさんあった。これ何よ。魔除け?むしろコイツらが魔のような感じもするんだけど。あまりの館内の暑さに、ボーっとしながらこういうヤツらばっかり見ていたので、だんだん「またかよ」とか思い始めた。

マッシモ宮
 さらに、こういう何とも形容し難い絵も。何これ。誰こいつら。宇宙人?それとも古代ローマ人てこんなだったんだろうか。左のお尻を突き出しているヤツ、何しているか見えますか?いったい誰が何の目的でこんな絵を描いたと言うのか。古代ローマイコール偉大という図式が、私の脳内で崩れ始めた音がするよ!

 それにしてもこのフレスコ画が展示されている3階は暑すぎる。私は暑さでボーっとなっている上に、変な絵ばっかり見て、だんだんオカシクなってきた。

 そんなオカシナ脳状態で、モザイク展示のエリアを見に行った。

マッシモ宮
 こちらは尻尾が魚みたいになっているヤギに少年が乗っている図。尻尾が魚のヤギと言えば、黄道12星座のヤギ座なので、ギリシャ神話を題材にしているモザイクだと思われる。

マッシモ宮
 興味深かったのは、この幾何学模様のモザイク。立体的に見える不思議なモザイク。ただの遊び心で作った模様なのかなあ。このような立体感が、ルネサンス期に「古典復興」として絵画の中に復活するのだろうか。

マッシモ宮
 これはあんまりうまくないモザイク。二人とも体型を見るに女性なのかなあ。左の人は何だか「てへっ」で感じ楽しそうなんだけど、真っ裸で何をしているのか全くもって意味不明。

マッシモ宮
 これは、非常にうまいモザイク!模様も緻密で美しいし、色合いも細かいっ!

マッシモ宮
 人物部分をどアップで撮影した写真。顔の陰影など、実に細かく少しずつ色の違う石をはめ込んで作ってある。

 この上手なモザイクと、その前に紹介した裸の二人が描かれた下手なモザイクは、制作年代を比べてみると、何と、上手な方のモザイクが、100年くらい前に作られたものであった。およー。単に、上手な方のモザイクを作った人が器用な人で、下手な方のモザイクを作った人が不器用な人であるだけかもしれないけど、ついついローマ帝国の堕落が始まったのだな、なんて物語めいたことを思ってしまうね。堕落論だね。

 …さて、このモザイクを鑑賞しているあたりの私は、かなり限界であった。何の限界かというと、とに、かく、マッシモ宮は暑かったのである!暑いよ。暑苦しいよ。暑さで脳みそが溶けてしまいそうだよ(もともと溶けてるというイジワルなツッコミは受け付けませんよ)。1秒でも早くマッシモ宮を脱出したかったが、古代ローマ好きな姉に気を遣って、がんばっていた。姉妹愛だね。ウツクシイよ。

 あまりの暑さで、実は、この後のマッシモ宮の記憶はあまりない。この後、古代彫刻を見たりしたのだけどもねえ。

マッシモ宮
 こんなのとか。イヤ、見た記憶がないざんすよ。コレにお題を付けるとしたら、「まだ飛べるさ」だね。イイこと言うよ私。(マジで脳みそ溶けてるな)

マッシモ宮
 あー。コレはおぼろげに記憶があるね。この人が手に持っているのは、動物の毛皮。キツネか何かの顔がついているのが印象的であった。

マッシモ宮
 コレも何となく覚えてるなあ。手に持っている盾が、メドゥーサの盾なんでございますよ。メドゥーサとは、ギリシャ神話に出てくる、髪の毛がヘビの女性の化け物で、この化け物と目が合ったら石になってしまうんですよね。それで目を合わせないように、勇者ペルセウスは、盾にメドゥーサを映して、それを見ながら戦ったのでありましたよ。おそらくこの盾は、その神話にちなんだもの。メドゥーサのやるせない感じの表情が良いですなあ。
 
 ちなみに、ギリシャ神話の勇者ペルセウスは、小さいころに読んだギリシャ神話の絵本で、めっちゃイケメンに描かれていたため、その時の印象で、今でも何となく好きな勇者である。三つ子の魂百までである。それに対し、同じくギリシャ神話の英雄ヘラクレスは、そのギリシャ神話の絵本で、ムサイおっさんだったため、あんまり今でも魅力を感じない。一種の刷り込みである。だが、本当にあのヘラクレスはひどかった。子供向けの絵本なのにね、ほぼ素っ裸だったんですよ。しかもリアル。

マッシモ宮
 こちらは暑くてもしっかり印象に残った「眠れるアフロディーテ・ヘルメス」別名「ヘルマフロディトス」。ギリシャ神話のヘルメスとアフロディーテの子供で両性具有なのである。男女両方の特徴を備えた両性具有は、ギリシャ神話では「完全なる人間」とされたらしい。

 だが、この彫像、とても素敵なのだが、両性具有と言う割には、女性にしか見えない。反対側に回って、まじまじとのぞきこんでみたが(ハレンチな意味でなくて、純粋に芸術的関心からですよ!)、男性の部分はよくわからなかった。

 この両性具有のヘルマフロディトスが眠っている像は、古代ローマでよく製作されたようで、全く同じものを、ボルゲーゼ美術館でも見た。しかし、なぜ眠っているのだろう。夢見心地に、幸せそうな表情で。「両性具有の完全な人間」というものは、しょせん夢幻にすぎない、というメッセージにも思える。

 さて。なかなか興味深いマッシモ宮なのだが、何せ、暑かった!!!こんな暑い中よくがんばったぜ私!個人的には、リヴィア家のフレスコ画は、どんなに暑くても実に良かった。必見である。他の古代ローマ美術は、もう少し勉強してから、もっと頭が働く室温でリベンジしたいなと思った次第であった。

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(limba→辺獄へ和訳改名しました!)

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