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3/10フィレンツェ10 今も昔も子供のための

<本日のイタリア旅行記メニュー>
●サンティッシマ・アンヌンツィアータ教会(再再訪)
●捨て子養育院美術館(再再訪)

 本日は、フィレンツェからミラノへ出発する日である。8泊したフィレンツェだし、しかも姉と私は4年連続で来ているフィレンツェなのだが、フィレンツェを離れたくないようーーー!フィレンツェが私をここまでひきつける理由を考えてみた。

1.私はルネサンス美術大好き
2.徒歩で観光できるちょうどよい町の大きさ
3.おいしいお店が多い
4.ハーブ薬局が多い
5.サッカースタジアムが行きやすい場所にある

 …もうね、これだけの条件がそろうと、来るなって言われても行きますよ。宿泊税なる悪しき税を観光客から徴収するようになったけど、それでもまだまだプラス要素の方が多いですからね。こんな私は、フィレンツェの宿泊税のカモ。まあね、その私から搾り取った宿泊税を、ルネサンス美術の修復に当ててくれるならば本望ですよ。ええ、全く悔いはありませんよ(いや、ちょっとはあるな)。

 フィレンツェ最終日は、いつも私は自分にこう言い聞かせている。「来年も来ればいいさ」。来年はシエナあたりにも長く滞在して、次にフィレンツェに立ち寄って…と、旅行終盤に差し掛かると、もう、次の旅行の計画をおぼろげながらも立て始めるのは、私の悪い癖である。今を大切に噛み締めろっ!今をっ!

 というわけで(どういうわけだ)、この日は出発が11時とゆっくりなので、まずはドゥオーモくんに、さよならの挨拶をしに行くことになった。これは、母、姉、私ともに、満場一致で決まった。ドゥオーモ君に挨拶とか、私の家族って、何か内輪受けの多い家族である。

 さて、ドゥオーモ君、おはようっ!

朝のドゥオーモ フィレンツェ

 ドゥオーモ君は天気が良いと機嫌がよさそうだね!イタリアでは、いろんな大聖堂を見てきたけど、やっぱりフィレンツェのドゥオーモ君が一番だ。隣に、ジョットの鐘楼さんという、最高に美人な塔がそびえ立っているのも大きい。ドゥオーモがお父さん、ジョットの鐘楼がお母さん、その目の前のサン・ジョヴァンニ洗礼堂がその子供に見えますね(何を言ってるんだか)!ただ、実はサン・ジョヴァンニ洗礼堂が一番古いので、これはただの幻想でしたね!

朝のドゥオーモ フィレンツェ

 ドゥオーモは、南側から見るのがベストショット。北側は、日が当たらないせいか、こちらのサイドよりも少し暗く見えるのだ。ドゥオーモ君、また来るから、それまで元気でね!

 さて、この後は、母が、まだサンティッシマ・アンヌンツィアータ広場周辺に行っていなかったので、宿泊しているレジデンスからも近いし、そちらに行くことにした。フィレンツェで最も美しい広場、と呼ばれる広場である。「最も」かどうかはわからないが、確かに、回廊に囲まれた、雰囲気の良い広場である。

 サンティッシマ・アンヌンツィアータ広場の見どころは、広場の西側に面した捨て子養育院美術館と、北側に面したサンティッシマ・アンヌンツィアータ教会。

 まずは、2日前に、ドゥオーモ付属美術館で、ロッビアの作品が気に入ったと母が言っていたので、ロッビア作品満載の、捨て子養育院美術館へと入った。

 捨て子養育院美術館は、その名の通り、何らかの事情で両親が育てることができなかったり、捨てられたりした子供を預かる施設だった建物が、現在美術館になったものである。ちなみに、捨て子養育院としての歴史や当時の実態を知るには、路地裏のルネサンス―花の都のしたたかな庶民たち (中公新書)という本がおすすめである。美術館の左手の方には、「赤ちゃんポスト」(=育てられない赤ちゃんを預けるための回転扉)が今も残っていて、何だかせつない気分になる。

 そんなせつない気分を明るくしてくれるのが、柱廊の上に刻まれた、ロッビア作の赤ちゃんのメダイヨン。柱の上にずらっと並んでいて、よくよく見ると、どの赤ちゃんも、それぞれ微妙に違う顔、違うポーズを取っている。

捨て子養育院 ロッビアのメダイヨン
 その中で、おしりを突き出したかわいいポーズの赤ちゃんをパチリ。ちなみに赤ちゃんに巻きついている一反木綿のようなものの正体は、「スワッドリング」と言って、当時は生まれたばかりの赤ちゃんを、包帯でぐるぐる巻きにする風習があったらしい。ハンターハンター読んでる方なら、「あ、ボノレノフさん…」と言いたくなりますね。

 中に入ると、まずは回廊がある。この回廊の、入口のすぐ左手の方には、アンドレア・デッラ・ロッビアの傑作「受胎告知」があるので、忘れずに鑑賞して下さい!

CIMG1442_convert_20100327185542.jpg
 こちらがアンドレア・デッラ・ロッビア作の「受胎告知」。え?何か画像が暗くてしょぼいって?仕方ないっすよ、これ、2年前に見た時の写真の使い回しなんですよねー。2年前、我々、「デジカメが世に出始めた時のデジカメ」という、アンティークなデジカメしか持ってなかったから、これが精一杯っすよ。今年撮り直せばよかったのにって言いたくなりますよね。まっ、ぶっちゃけ撮るの忘れたわけですよ。フフン。

 びっくりしたのは、この回廊に、イタリア人のツアー客がいて、ガイドさんがこの作品を解説していた。捨て子養育院美術館は、フィレンツェでは隠れ名所的なところもあり、今まで一度もツアー団体を見たことなかったのだ。というか、今年のフィレンツェは、今までで一番観光客が多かった気がする。天気がずっと良かったせいかなあ。

 美術館は、この回廊には面していなくて、右手の方へ渡り廊下のようなものを渡った所の建物にある。そこには、ユニセフの事務所も入っている。捨て子養育院は今でも、社会の助けを必要とする子供たちのために使われているのだ。

 美術館は、2階部分にある。これで3度目の入館だが、この捨て子養育院美術館はやる気マンマンで、常に改装されている。今年も、去年とは展示の仕方が変わっていて、去年はなかった、昔の養育院の写真などが展示されていた。

 この美術館の目玉の一つが、ルカ・デッラ・ロッビア作の「聖母子像」。

CIMG0144_convert_20110327175545.jpg

 ここ捨て子養育院のために作られた作品だそうで、聖母マリアも幼子イエスも、威厳よりも慈愛を前面に出したような表情である。ぶっちゃけ、聖人というよりは、幸せそうなかわいらしい親子、という印象だ。この作品は本当にかわいらしい。ちなみに、この写真は、昨年入館した時に撮影した使い回しっ!昨年はね、今年と同じカメラで行きましたからね(旅の途中で動かなくなりましたけどね)、今年撮影してもどうせ同じなんですよ。

 ここで皆さんお気づきだろうが、捨て子養育院美術館は、写真撮影が可能な、珍しい美術館である。ただ、いつ撮影禁止になるかはわからないので、入館するときは、一応係員さんに確認することをオススメする。
 
 もう一つ重要な作品は、ギルランダイオ作の「マギの礼拝」。こちらもこの捨て子養育院のために描かれた絵で、聖母子の前にひざまずいている子供たちは、裸足でケガをしている。恵まれない運命のもとに生まれた子供たちにも、神の加護は届く、というメッセージであろうか。結構大きい作品だったので、撮影しなかったんだけど、全体像を撮ってくればよかったなあ。ギルランダイオの傑作、と呼べる作品である。

 で、全体像は撮ってこなかったんだけど、聖母子の左側にいる青年があまりにも美形だったので、撮影。

捨て子養育院美術館 ギルランダイオ
 いやあ、美しいね。美しいよ。うつむきかげんの表情と言い、もしかしてメディチ家の美形・ジュリアーノがモデルだったりするのかなあ。それともキリスト教絵画の中の美形と言えば、十二弟子ヨハネなので、ヨハネっちかなあ。後で受付のお姉さんに聞いてみると「ヨハネよ」とのお答えだったが、あとで考えてみると、ヨハネじゃないと思った。だって、イエスが幼子でマリアに抱かれている絵だぜ。ヨハネはイエスの弟子で、イエスより若いんだから、この青年がヨハネである可能性は、…まっ、限りなくゼロに近い%ですな!

 こちらの美術館には、ボッティチェリの初期作品の聖母子像もある。

捨て子養育院美術館 ボッティチェリ
 誰がどう見ても、ボッティチェリのお師匠さんであるフィリッポ・リッピが描いた、ウッフィツィ美術館にある「聖母子像」のパクリっ!館内にいたイタリア人のツアーのガイドさんも、「この作品はリッピのパクリですよ」的な解説をしていた。ただ、ルネサンス期って、画家さんたちは修行の際には、師匠の作品の模写をする習慣があったらしいので、これは完全な模写ではないけど、かなり真似て描いた作品であることは間違いない。リッピとボッティチェリの作品って私は大好き(うわっ、脈絡のない一文だな…)。

 というわけで、子供のために描かれた作品が多いので、子供大好きな母は大満足。捨て子養育院美術館はロッビア祭りみたいな美術館なので、ロッビア作品が好きな方は、外せませんぜ!美術館を出るときに、あのギルランダイオの描いたイケメンのしおりみたいなおみやげを購入したが、他の美術館と比べて、おみやげの値段が全体的に高かった。推測だけど、ここのおみやげはチャリティー目的で売られてるんじゃないかなあ(確信はないですよ!勘だ。)

 レジデンスに帰る時間には、もう少し余裕があったので、お隣のサンティッシマ・アンヌンツィアータ教会にも入った。何てったって無料教会♪(←サンティッシマ・アンヌンツィアータ教会の話をするたびに、コレを言及するのを、いいかげんやめるべきの私)私と姉は、6日前に入ったばかりの教会だけど、無料だから、何度でも躊躇なく入れるんだよ。

サンティッシマ・アンヌンツィアータ教会 外観
 これが教会の外観だね。6日前の旅行記に貼りつけた写真の使い回しだね。このブログ使い回しが多いね。リサイクルの精神だよ。

 サンティッシマ・アンヌンツィアータ教会といえば、天使が聖母マリアを描いたと言われる「受胎告知」である。どうしてもこれを母に見せたかったので、見せられてヨカッター!本当に、心なごむ、素敵な「受胎告知」なのである。

サンティッシマ・アンヌンツィアータ教会 天使の描いたマリア像
 ええと、これも6日前の旅行記の写真の使い回…(以下省略)。

 さて、この「受胎告知」のポストカードが欲しかったので、教会内にいた神父さんに「ポストカードを購入したいのですが」と話しかけると、おじいちゃん神父さんで、よろよろしながら、机の引き出しからポストカードを出してくれた。そして、かなりなまりのある英語で「この聖母マリアは女性に幸福をもたらします。あなたがたと、あなたがたの家族にご加護がありますように」と言って、購入するポストカード以外に、小さいカードをおまけで、一人につき一枚つけてくれた。…お、おじいちゃん、確実に、2年前も会ったよね?そして同じことを言ったよね?(→2年前の旅行記)おじいちゃんーーー!何だかまた会う気がするよ!(無料教会だから、我々何度でもサンティッシマ・アンヌンツィアータ教会に入るからな…)

 いやー、なんだかサンティッシマ・アンヌンツィアータ広場ってのは、このサンティッシマ・アンヌンツィアータ教会と捨て子養育院美術館の2つがあるおかげで、フィレンツェでも独特な場所である気がしてきたよ。何だかやさしい気持ちになれるというか…(自分で書いててちょっと照れくさい一文だな)。

サンティッシマ・アンヌンツィアータ広場
 たとえ広場の真ん中にこんな半漁人の噴水があっても、いい広場だよ。

 というわけで、今年のフィレンツェ旅行は、これで本当に終了ですな…。まっ、来年も来るからね、フィレンツェ!それまで元気でいてくれたまえっ!

3/10ミラノ1 おにいさんの厄日3/10へ続く

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貧乏なくせに、イタリア旅行というお金のかかる趣味を持ってしまった、「イタリア旅行貧乏」です。旅行は楽し♪びんぼーも楽し♪がモットーです!
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好きなイタリアの画家はボッティチェリ!

(limba→辺獄へ和訳改名しました!)

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