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「物語 イタリアの歴史2」中公新書

 中公新書の物語イタリアの歴史―解体から統一まで (中公新書)がなかなかおもしろかったので、その続編のような「物語 イタリアの歴史2」が出ていることを知り、手にとって読んでみました。


物語 イタリアの歴史〈2〉皇帝ハドリアヌスから画家カラヴァッジョまで (中公新書)物語 イタリアの歴史〈2〉皇帝ハドリアヌスから画家カラヴァッジョまで (中公新書)
(2004/11)
藤沢 道郎

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 こちらも、第1巻と同様に、時代の流れに沿って、数人のイタリアの歴史上の人物を取り上げて、その人物の人生を追いながら、イタリアの歴史をたどってみよう、という本です。取り上げられている人物は、ローマ皇帝ハドリアヌス、教皇グレゴリウス1世、教皇ボニファティウス8世、メディチ家のロレンツォ、コロンボ(コロンブスのことです!)、カラバッジョなどなど。

 第1巻と違う点は、この第2巻は、もともと皇帝ハドリアヌスのお墓として建てられて、今ではローマの重要な観光地となっているサンタンジェロ城(聖天使城)に主に焦点を当てていることです。サンタンジェロ城を中心に置くことで、同じ舞台上で、次々に主役が交代して話が移り変わっていくような効果があります。(取り上げている人物によっては、必ずしもサンタンジェロ城が中心の場ではありませんが。)

 話は逸れますが、サンタンジェロ城は、本当に不思議な雰囲気を持った建造物です。バロック期に、ベルニーニの天使の像で飾られた、サンタンジェロ城へと続くサンタンジェロ橋は美しく、この橋の先には天国のような風景が待っているに違いない、と期待を抱かせるような外観なのですが、その橋を渡った先にあるサンタンジェロ城は、天国、というより、重々しく、何となく血なまぐさいような、それでいて何だか妖しい魅力を放っていました。実際にサンタンジェロ城は、さまざまな陰謀と争いの歴史をくぐりぬけた建造物なので、ある種の怨念のようなものが籠っていてもおかしくないのですが、私がそんな歴史を知る前から、そのような印象を受けたのは、何ともおもしろいものだな、と思いました。

 というか、サンタンジェロ城って言うけれども、こんなにお城っぽくない城も珍しいと思います。もともとは、お墓だった、というのも、何だか頷けるような外観です。決してディズニーランドが、お城を作る際に、このサンタンジェロ城をモデルにはしないだろうな、という外観。それでいて、難攻不落のお城だったため、歴代の教皇が、自分の身がヤバイ時には、常に逃げ込んでいたのがこのサンタンジェロ城。ローマでは、今でも、バチカンからこのサンタンジェロ城に教皇が逃げ込むための「避難通路」が残っています。街物語 イタリア ワールドガイドに、教皇がサンタンジェロ城に逃げ込む時は、たいていは自分が悪いのだが、とかなんとか書いてありましたが、その一端を、この本では、世俗権力をとことん追求した教皇ボニファティウス8世の例として、垣間見ることができます。何と、ボニファティウス8世は、天国も地獄も信じず、イエス・キリストのこともただの人間だと思っていたとか。ある意味近代人を先取りしているわけですが、そんな人物が権力欲しさに、ビジネスライクに教皇を務めていたわけですねえ…。

 あと、個人的に嬉しかったのは、メディチ家のロレンツォの話の章で、ロレンツォの実弟で、美男子だったという、私の大好きなジュリアーノが(ちなみに、私はジュリアーノの肖像画を見てファンになっただけのミーハー女)しっかり取り上げられていること!ロレンツォとジュリアーノは本当に仲良し兄弟で、ロレンツォは、ジュリアーノと一緒にするなら、という条件で、メディチ家の当主としてフィレンツェの政治を引き受けたそうです。ジュリアーノは、お兄さんの方が政治の能力があることがわかっていて、政治のことは兄に任せて、自分は芸術やスポーツに明け暮れていたとか。ちゃんと人の能力を認められる、謙虚な人物だけだったわけですね(ま、冷静に見れば遊んでいただけってことですが…)

 それから、イタリア人であるコロンブスの新大陸到達が、イタリアには何の利益ももたらさなかったとか、カラヴァッジョの悪党人生とか、なかなか興味深かったです。イタリアの歴史的な芸術家って、性格がやなヤツとか(ミケランジェロやレオナルド・ダ・ヴィンチ)、問題児とか(フィリッポ・リッピ)、暗いヤツ(ボッティチェリ)とか多いんですけど、カラバッジョは、もうやなヤツを軽く超えて、犯罪者…。カラヴァッジョの波乱の人生と、その時の心理状態を、その時々の作品に重ねて語られるのもおもしろかったです。

 こちらの2巻目のほうが、もともとNHKのイタリア語テキストに連載していた作品をまとめたものだそうなので、1巻目よりも文章が平易で読みやすく、本そのものの厚さも薄いです。1巻目を読まないと2巻目の意味がわからないというような、続きの話ではないので、さくっと読みたい方は、こちらの2巻目の方がおすすめです。

 1巻目のご紹介は、こちらのページになります→物語イタリアの歴史

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(limba→辺獄へ和訳改名しました!)

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