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「物語 イタリアの歴史」中公新書

 イタリアについての本を読むのが大好きな私。でも、イマイチ、「イタリアの歴史」という全体像がつかめずに困っています。

 その理由の一つは、私が世界史が苦手なコト!特にヨーロッパ史は、イタリア史を学ぼうとすると、周辺のドイツ史やフランス史や、まあ言っちゃえばヨーロッパ史全体を学ばなければなりません。さらに、ヨーロッパ史を学ぼうとすると、イスラム史やアフリカ史など、世界史全体に視野を広げていかなければならない…。世界史って本当に難しい学問でございますよ!おまけに私は方向音痴なので、国の場所がなかなか覚えられず、もうわけがわからない状態に…。

 その点、島国の日本史は、外国の干渉を世界史的に見れば受けていない国なので、中国史くらいをちゃっちゃーと頭に入れてしまえば、ある程度の流れはつかむことができて、わかりやすいと思います。同じ「歴史」と言えども、私にとってみれば「世界史」と「日本史」は、「英語」と「国語」くらいはかけ離れた科目という印象がありました。

 それとは別に、イタリア史を学ぶことの難しさは、イタリアが中央集権の国家ではなく、各地方に小国が分立した状態だったことにも原因があります。フィレンツェとシエナは、あんなに近い位置にあるのに、イタリアの一地方の二つの町ではなく、二つの小さい国だったわけなんですね。だから、もともと「国」が違うので、イタリア人の自分の地域に対する感情は、日本人には理解できないものがあり、地元のサッカーチームの応援に、その「お国意識」が引き継がれているといいます(詳しくはサッカーとイタリア人 (光文社新書))。

 そういったわけで、互いに別々の「国」だった都市国家全部をひっくるめて、「イタリアの歴史」として学習するのは非常に難しいです。「ミラノ史」とか「フィレンツェ史」「ヴェネツィア史」というように、どうしても分けて学ばざるを得なくなってしまうのです。そういった都市の歴史をひとつひとつ学んで、最後に体系的に「イタリア史」として俯瞰するのは、大変な作業。いつかやってみたいと思うんですけどねえ…。いつかっていつなんでしょうねっ♪

 えーと前置きが長くなりましたが、そういった、理解するのが困難な「イタリアの歴史」を、そのまんま題名に使った、「物語 イタリアの歴史」という本が中公新書から出ています。先日読んでみました。


物語イタリアの歴史―解体から統一まで (中公新書)物語イタリアの歴史―解体から統一まで (中公新書)
(1991/10)
藤沢 道郎

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 実はこの本の存在は昔から知っていたのですが、書店で立ち読みしてみると、内容が難しかったので、一度棚に戻したことがあります。あれから、何冊かイタリアの本を読んだので、今ならわかるかも!と思い、読んでみました。

 前述したように、「イタリアの歴史そのもの」をざっくりつかむ作業は困難なので、この本も、「イタリアの歴史そのもの」を解説するわけではなく、各時代を代表する人物を取り上げ、その人物に焦点を当てることで、結果的にイタリアの歴史を古代からたどっていき、個人の人生を振り返る中からイタリアの歴史全体を見渡すことができれば…というスタイルを取っています。

 取り上げられている人物は、ラヴェンナに美しいモザイクのお墓が残るガラ・プラキディアから始まり、アッシジの聖フランチェスコ、「デカメロン」を書いたボッカチオ、メディチ家のコジモ、ミケランジェロ、ヴェネツィアの人気人物カサノヴァなどの人生が、時代順に描かれます。最初に登場するガラ・プラキディアは、4~5世紀を生きた人物なので、古代ローマの時代については、この本では触れられません。

 個人的に興味深かったのは、ガラ・プラキディアの次に取り上げられている、女伯マティルデの物語。マティルデという女性の名前は、イタリアに興味を持つまで全然知らなかった名前ですが、高校世界史で必ず習う、皇帝が教皇に謝罪する「カノッサの屈辱」の、教皇側の重要人物だそうです。ていうか、そもそも「カノッサ」が、イタリアの地名であることも知らなかった…。皇帝が教皇に頭を下げに、教皇がその時滞在していた、「カノッサ」にあるこの女性のお城まで出向いたのだそうです。男勝りの猛々しいこの女性が、時代の情勢をにらみながら、自分と一族の敵である皇帝ハインリヒ4世と、決して屈することなく戦うストーリーは、なかなかスゴイです。

 この「カノッサ」は、前に読んだイタリア 24の都市の物語 (光文社新書)でも取り上げられていた町ですが、エミリア・ロマーノ州にある町なんですけど、歴史的に有名な割には、日本では観光地としては無名なんですよね。写真を見る限りでは、高台に城塞のようなものが残り、面白そうな町に見えます。レンタカーとかが無いと行けない町なのかなあ。

 てなわけで、この「物語 イタリアの歴史」だけで、イタリアの歴史をバッチリ学ぶのは難しいですが、個人個人の物語を読んでいくうちに、イタリアの歴史のおぼろげなラインは、ぼんやりとですが見えてき…たような気がしました。中公新書は新書の中でも硬派なシリーズなので、ちょっと文章は難しい感じもありますが、時々著者さんが吐く毒はおもしろいです。読書好きな方や、歴史好きの方は、ぜひイタリアに行く前に読んでみてください。

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