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3/17ヴェネツィア6 ウンカフェペルファヴォーレの罠

<本日のイタリア旅行記メニュー>
●スクオーラ・グランデ・ディ・サン・ロッコ
●サン・ロッコ教会
●サン・ジャコモ・デル・オリオ教会
●サン・スタエ教会
●サン・ポーロ教会
●サン・サルヴァドール教会


<3月17日のヴェネツィア散歩の後編です!>

 ヴェネツィアで初めて晴れたこの日。午前中は、コールス加盟の教会中心に歩き回った。S.マルゲリータ広場という活気のある広場で、ちょうどお昼だったので、お昼ごはんを食べることにした。ちなみに、ヴェネツィアは、他のイタリアの都市と違い、広場のことを「ピアッツァ(piazza)」ではなく、「カンポ(campo)」と呼ぶ。そんなヴェネツィアで、一つだけ「ピアッツァ」と呼ばれる広場があり、それはサン・マルコ広場である。ヴェネツィアの政治と信仰の中心であるサン・マルコ広場が、とにかく他の広場と比べて特別なので、区別して呼んでいるのかもしれない。

 屋台居酒屋風の、カジュアルなお店があったので、そこでトラメツィーノや、串揚げを食べた。ヴェネツィアは、イタリアの中でもダントツに物価が高いと言われる町だが、我々があまり高級なお店に入らなかったためか、他の町に比べて、特別物価が高いとは感じなかった。ちなみに、ヴェネツィアの物価の高さは、荷物の運搬の手間やコストに由来しているそうだ。ヴェネツィアでは車の通行が禁止されているため、荷物は運河を使って船で運ぶか、もしくは陸路を手作業で運ぶかなのである。ヴェネツィアの陸路では、よく小さな運河を渡るための階段状の橋を見かけるが、その階段を、大きな手押し車を押した人たちが、実に器用に渡っているのを何度か見かけた。

小さな運河にかかる橋

 お腹が満足したところで、今日のヴェネツィア散歩の後半戦っ!まずは、スクオーラ・グランデ・ディ・サン・ロッコ。ヴェネツィア歩きは、完全に姉にまかせている私が、「このロッコとやらには何があるの?」と聞くと、姉は答えにくそうに、「ティ、ティントレットだらけ…」。…ま・た・か!いや、ティントレットが嫌いなわけではございませんよ。ただ、ヴェネツィアはティントレット多すぎなわけですよ。彼、絵描きすぎ。働きすぎ。レオナルド・ダ・ヴィンチに爪の垢を煎じて飲ませてやりたいよ(その前に、私が飲むべきかもしれんな…)。

 だが、このロッコの、1階部分のティントレットは、数多いティントレット作品の中でも、かなり心に残るものであった。聖母マリアの生涯を描いた連作で、受胎告知から、イエスの誕生、イエスを連れての逃亡、幼子殺し、聖母被昇天とストーリーが続いていく。ドラマチックで動的な絵が多い中、奥の左右にある、聖母マリアと、おそらくマグダラのマリアが、それぞれ一人でお祈りをしている、2枚の静かな絵も風情があった。やっぱりストーリー性のある連作は楽しい。あと、ティントレットの絵は、画面に人多すぎの絵より、静かな絵の方が好きだな、と思った。

 2階に続いていく階段も、両側に大きな絵が描かれていて、ダイナミック。同じスクオーラ(信者会)でも、昨日見た、カルパッチョの絵で飾られたスキアヴォーニのかわいらしいスクオーラや、今日の午前中に見た、軽やかなロココ調のスクオーラ・グランデ・デイ・カルミニとは、ずいぶん違って、重厚なイメージだ。

 2階に出ると、もう、これはティントレット総攻撃といった感じで、天井も壁もティントレットだらけであった。お前は完全にティントレットに包囲されているっ!天からマナ(食べ物)が降ってくる旧約がテーマの絵とか、おもしろみがあるんだけど、何せティントレット。どいつもこいつもティントレット。運河のぉー国に住む人はぁー誰でも名前がティントレット♪…と、盗作丸出しの歌を歌いたくなるほどだった…。

 で、一枚だけ、ティツィアーノの絵を見つけましたよ。テーマは「受胎告知」で、珍しく、処女懐胎のお告げに来た大天使ガブリエルが、足取りも軽やかに宙に浮いてるっ!聖母の前にひざまずいていることが多いガブリエリルなので、こんなに「あのねっ!受胎したよっ!」みたいな、ウキウキしたガブリエルは珍しい。しかも、このガブリエル、ちょっとマッチョ。対して、マリアの方は、文学少女のように、ほっそりしている。ガブリエルと目が合っていないのが、ちょっとツッコミどころではあるが、なかなかおもしろい「受胎告知」なのでおすすめである。やっぱりティツィアーノの絵は、人物が宙に浮いてなんぼだなあ(←意味不明)。

 このティントレット王国のようなスクオーラ・グランデ・ディ・サン・ロッコ の横には、サン・ロッコ教会と言う名前の、ちょいとこのスクオーラと紛らわしい名前の無料教会があり、その中にもティントレットの「受胎告知」があった。こうやって一枚だけ見ると、ティントレットもなかなか味わい深いのよねー。このスクオーラや、ドゥカーレ宮殿のように、何枚も何枚も何枚もティントレットが続くと、「そんなみりん醤油味の料理ばっかり食べられるかっ!」と言いたくなるのである。やはり、バランスは大事である。

 ロッコを出ると、とことこ北に歩いて、珍しい味のフレーバーで有名な、アラスカというジェラート屋さんに行った。少し寒さもあったので、体温め効果のあるしょうが味(イタリア語ではZENZERO)を食べてみると、ジェラートなのに体がぽかぽかしてきて美味しかった。姉は他のフレーバーを食べたのだが、姉の評価は「何かイマイチ…」。うむ、確かに、ジェラートにしては練りが足りなくて、あと、ちょっとコクも足りないかも。というか、やっぱりヴェネト州のジェラートは練りが足りないなあ。ジェラートを道端で食べていると、空がくもってきて、急に雨が落ちてきた。おろー。今朝は「晴れ時々曇り時々雨」というナメたような天気予報が出ていたけど、本当だったんだな…。近くにソットポルテゴがあったので、中に入って雨宿りした。ソットポルテゴには、こういう応用的な使い方もあるのだね!

 雨はなかなか止まなかったので、近くにあったコールス加盟の、サン・ジャコモ・デル・オリオ教会に雨宿りがてらに入った。小さな子どもを連れたおばあさんが中にいたが、子どもは無邪気に走り回って、ロープが張ってある立ち入り禁止区域にもトコトコ入って、美術品のかなり近くまで行っていた。いいなあ(←大人としてこの感想はどうだろうか)。ちなみに、この教会には、ティントレット作品があったのだが、もうティントレットは私の中の飽和量をとっくに超えてしまっていて、ここで見た絵は何にも覚えていない…。

 教会を出た後、どうもトイレに行きたくなって、教会の目の前のバールに入った。「ウンカフェペルファヴォーレ(エスプレッソ一杯下さい)。」そして、バリスタ(コーヒーを作ってくれる人)さんに「ミファカフェマキアートペルファヴォーレ(私は少しだけミルク入りにして下さい)」と言えば、カンペキッ☆…よく考えれば、午前中から、コレを何回繰り返したことだろうか…?私は思った。我々は、休憩と言うより、バールにはトイレのために入るのだが、バールでトイレのためにコーヒーを一杯頼んで飲むことで、コーヒーの利尿作用によって、また次のトイレに行きたくなるという、永劫回帰に陥っているのではなかろうか…?うーむ。これはディレンマである。人生は奥が深い。

 有料教会はトイレが使える場合が多いのだが、コールス加盟の教会は、ほとんど内部にトイレがなかった。それで、バールを使わざるを得なかったのだよ。ちなみに、ヴェネツィアは、中部・南部イタリアに比べて、トイレが綺麗なバールが多かった。やっぱり北部イタリアだからだろうか。トイレの綺麗なバールを探し当てるコツを、我々は発見した。それは、ristorante(リストランテ)を兼ねているバールに入ると言う技である。リストランテは少々高級なレストランなので、トイレも清潔で綺麗な場合が多い。バールとして使う場合でも、トイレはリストランテのものを使えるので、お得なのである。ちなみに、バールを兼ねているリストランテは、看板に「ristorante」と「bar」が並べて書いてある。

 さてさて。雨も弱まってきたので、また歩くぞ!

 この日は2011年3月17日で、イタリア統一150周年とかで、至る所にイタリア国旗が掲げられていた。でもイタリア人だからいい加減なものである。

正しい三色旗
 これは正しい国旗の飾り方。

雨にぬれてしょぼしょぼの三色旗
 広場の真ん中に得意げに掲げられた大きな国旗だが、雨にぐっしょり濡れて、しょぼしょぼになっている。

なんちゃって三色旗
 これは一見正しいイタリア国旗に見えるが…
なんちゃって三色旗ドアップ
 よくよく見ると、白と緑と赤の布(タオル?)を、せんたくばさみで隣同士に止めてあるだけの、なんちゃって国旗なのであった。

 その後、カナル・グランデの方へ出て、カナル・グランデに面している、コールス加盟のサン・スタエ教会へ行った。この教会は、内部は新しい感じで普通なのだが、何と言っても、ロケーションがよい。正面部分がカナル・グランデの方を向いていて、目の前をカナル・グランデが左から右へとゆっくり流れていて、解放感があって気持ちがよい。入り組んだ道の途中にある小さな運河もよいけど、やっぱり大運河のゆったりした流れもよいなあー。光と闇のコントラストだけでなく、小さな入り組んだ運河と、ゆったりした大運河のリズムの違いも、メリハリがあって楽しい。やっぱりヴェネツィアは、町歩きが楽しい町だ。

 それから南下して、サン・ポーロ教会へ入った。こちらもコールス加盟教会。ここには、今回の旅行でファンになった、ティエポロの絵がある。ちなみに、ティエポロさんは親子の画家さんで、今日の午前中に鑑賞した、スクオーラ・グランデ・デイ・カルミニの天井画は、お父さんのジョヴァンニ・バッティスタ・ティエポロの作品。このサン・ポーロ教会には、お父さんの作品も、息子さんのジョヴァンニ・ドメニコ・ティエポロの作品もあるらしい。

 ティエポロ親子の絵は、別室にまとめて置かれていた。まず、壁に並べてあるのが、息子さんのジョヴァンニ・ドメニコ・ティエポロの連作「キリストの受難」。キリストが十字架を担いで、ゴルゴタの丘を上り、磔にされるまでのストーリーを、14の場面に分けて描いている。歩く途中で重さのあまりにキリストが倒れこんだり、道の途中で母親のマリアに出会ったり、女性がキリストの汗を拭ったり、さながらアニメのように場面が続いて興味深い。なかなか味わい深い連作である。

 天井には、お父さんのジョヴァンニ・バッティスタ・ティエポロの作品。これもまた、スクオーラ・グランデ・デイ・カルミニの天井画と同じように、軽やかでかわいらしい作品だ。ぷあぷあの、ぽあぽあー♪

ティエポロ天井画
 こちらは全体像。ふんわりと空を飛んでいる天使たち。本当に羽根のように軽そうに飛んでいる。

ティエポロ天井画その2
 とっても美人さんの天使。やわらかでやさしい表情。左横の雲間に、顔だけのぞいているちび天使もかわいらしい。

ティエポロ天井画その3 
 実に風を感じるタッチである。天使の羽や、髪の毛がふんわりとした風にあおられている。下の方のちび天使は、気をつけないと、下に落っこちちゃうよ!

 いやー、ティエポロ大好きだー。また、イタリアに行く目的が増えちゃいましたよ♪♪♪

 宿泊しているB&Bの近くまで来たので、いったん部屋で休憩した後、今日はヴェネツィア最終日なので、夜の散歩にも繰り出した。比較的遅くまで開いている、サン・サルヴァドール教会という無料教会に立ち寄った。この教会では、ティツィアーノの2作品が鑑賞できる。「受胎告知」と「キリストの変容」の2作品で、ティツィアーノの傑作とまではいかないが、ティツィアーノらしい、あたたかみのある色彩であった。

 その後、アカデミア橋まで行き、橋の上から、カナル・グランデの夜景を楽しんだ。カナル・グランデは、昼でも夜でもどんぶらこっこと、のんきに流れている。イタリア統一150周年を記念してか、カナル・グランデを通過していく船は、ヴァポレットもタクシーも、ほとんどが赤と白と緑の、三色の灯りを点けていた。写真を撮りたかったんですけどね、携帯のカメラではちょいと難しかったですねっ!はー、それにしても、今日はヴェネツィア滞在で初めて晴れたので、ちょいとヒステリックに歩きすぎたよ…。でも、やっぱり晴れたヴェネツィアはよいっ!

 水路も陸路も楽しめるヴェネツィアは、4泊ではやっぱり消化不足の感があったので、カメラを持ってもう一度ゆっくり滞在したいものである。明日の朝も、出発まで少し時間があるので、少しだけヴェネツィアを歩くぞっ!

3/18ヴェネツィア7 リアルト橋は光の舞台へ続く

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貧乏なくせに、イタリア旅行というお金のかかる趣味を持ってしまった、「イタリア旅行貧乏」です。旅行は楽し♪びんぼーも楽し♪がモットーです!
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(limba→辺獄へ和訳改名しました!)

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