イタリア旅行記ブログ イタリア旅行は楽し

イタリア旅行大好きの管理人が、実際にイタリアに足を運んだ経験・情報に基づいて、イタリア旅行情報を発信してます。
旅行記や個人でのイタリア旅行のコツ、サッカー観戦情報もございます。

Top Page > イタリア旅行記2011 > 3/17ヴェネツィア5 光と闇の迷宮散歩

3/17ヴェネツィア5 光と闇の迷宮散歩

<本日のイタリア旅行記メニュー>
●サンタ・マリア・グロリオーサ・デイ・フラーリ教会
●サンタ・マリア・デッラ・サルーテ教会
●サンタ・マリア・デル・ロザーリオ教会(Gesuati)
●サン・セバスティアーノ教会
●スクオーラ・グランデ・デイ・カルミニ



 この日、目を覚ました私は、ガッツポーズをした。「やったー!晴・れ・て・るっ!!!」

 いやー、ヴェネツィア4日目にして、ようやく太陽がさんさんと輝いている。おひさまばんざい!実は、この日の天気予報は、昨日の段階では、「晴れ時々くもり時々雨」という、そんな予報なら私でもできるよ、と言いたくなるような予報だったのだ。ちなみに、イタリアでは、このような逃げに等しい天気予報が多い。まあ、イタリアのようないいかげんな国で、天気予報がなされていること自体、ありがたいと思わなければならないのかもしれない。とにもかくにも今は晴れているので、飛び出すぞっ!

 私がこんなに、ヴェネツィアでの晴天を待ち望んでいたのは、キラキラと光る運河を見たいだけでなく、ソットポルテゴと呼ばれる小さなトンネルや、小道の多い迷宮都市ベネツィアでは、暗い小道と、明るい広場・運河といった、光と闇を交互にさまよう散歩が味わい深い、と、陣内さんというイタリア研究者が書いた本で読んで、楽しみにしていたのである。(迷宮都市ヴェネツィアを歩く―カラー版 (角川oneテーマ21)ヴェネツィア 水上の迷宮都市 (講談社現代新書)など)

 というわけで、「晴れたくらいで、あんた浮かれすぎだよ…」という姉の白い目をよそに、元気いっぱいに町に飛び出した。

朝のちび運河
 おはようっ!朝の淡い光の中のちび運河っ!さあさあ、これからどこに行くよっ?私は晴れたヴェネツィアに浮かれまくり、今日たどるコースは、全て姉にお任せしていた。ちなみに、姉は、最初は「コールス(個別だと3ユーロ入場となる16の教会が、フリーパスとなる10ユーロの共通券)は、4つの教会を回れば元が取れるから、そのくらいでよいね」と言っていたのだが、どういう心境の変化があったのか、この日の朝には、「コールスで行ける教会には、行きまくってやろう!」と考えていたようだ。おそらく、昨日、コールス加盟教会で、ティントレットの描いた猫を見てから、コールスに対する情熱が急激に湧いてきたのだと推測される。

 まずはサンタ・マリア・グロリオーサ・デイ・フラーリ教会!それにしても、ヴェネツィアの教会は長い名前が多い。ねえさん、ねえさん、ここには何があるんだね?姉に導かれて内部に入り、正面の祭壇へ行くと、出たー!ティツィアーノの超有名作・「被昇天の聖母」!聖母マリアが、たくさんのちび天使をひきつれて、天へ昇っていく、ドラマチックな構図だ。姉がいつも、「ティツィアーノと言えば、どわわわーんっていうイメージだよね」と言いながら両手を広げていたのは、この絵のことを指していたのだなー。聖母の下には、昇天する聖母に驚く人々。その人々と、聖母の距離が小さいので、聖母の位置低っ!と思ったが、紙面の都合上、仕方ないのであろう。荘厳な聖母の表情もよいが、何と言っても周囲の、雲と一緒に聖母を持ち上げているちび天使たちがかわいいー!これは確かに大作だ。

 ちなみに、この絵を一番上手に鑑賞するためには、入り口からまっすぐ進んで、正面の祭壇に行くには、脇から行かずに、聖歌隊席の真ん中に向かって進むのがよい。その聖歌隊席の間の正面から、この絵がドラマチックに現れるような作りになっているのだ。我々は脇の方から行ってしまったので、もう一度入口の方から歩き直した。

 その祭壇の、右手の奥の方には、べッリーニの「聖母と諸聖人」という絵があった。私はヴェネツィア派の画家では、ベッリーニが一番好きである。相変わらず聖母マリアが美人さんだったが、ここのマリアは、石川さゆりに似た美人だった。足元で楽器を鳴らしている、おかっぱ頭のちび天使もかわいいー!

 さて、このフラーリ教会を出た後は、天気のよいうちに、島の南側の、ザッテレという岸辺に向かうことにした。途中でアカデミア橋に寄り道。

アカデミア橋から見たカナル・グランデ
 アカデミア橋から見たカナル・グランデ。アカデミア橋は、この画像に映っている手すりを見てもわかるように、カナル・グランデにかかっている、唯一の木製の橋である。ただ、よく「唯一木製」とか言われるけど、そもそもカナル・グランデには橋は三本しかないので、「唯一」っていう表現は間違っちゃいないが、ちょいと微妙な言い方だ。私は、リアルト橋より、こちらのアカデミア橋の方が好きだった。唯一木製ばんざい!

 ザッテレに向かう途中、修学旅行生の集団がたむろっている場所があった。ペギー・グッゲンハイム美術館であった。ただ、イタリアで「ペギー」とか、「グッゲンハイム」とか言われても、何だかピンとこないので素通り。ちなみに、この美術館はピカソとかあって、現代美術を展示しているらしい。マントヴァで現代美術にヒドイ目にあわされた我々は、まあ今回は入らなくて良かっただろう…。

晴れた日のソットポルテゴ
 途中でくぐったソット・ポルテゴ。晴れた日はこんな風に、光と闇のコントラストが楽しめる。
 
 ザッテレまでたどりつく前に、ヴェネツィア一の美人さん、サンタ・マリア・デッラ・サルーテ教会に入った。内部入場は無料なのだが、入り口にジプシーっぽいおばあさんが立っていて、いかにも入場料を集めているかのように、小銭を取っていた。もちろん我々は素通りしたが、「ちょっとお金入れてよ」みたいな感じで腕をつかまれそうになった。キキキキっ!(←怒る私)

 内部は、天井をぐるっとまるく取り囲んでいる窓から外光が入り、軽やかで明るい雰囲気である。ティツィアーノの「カインとアベル」を描いた天井画があるはずなんだけど…、何だかなさそうだなあ。「地球の歩き方」を見てみると、ティツィアーノの作品は「聖具室」という有料スペースにあるそうなので、係員の人に聞いてみると、「今日は聖具室は閉まっているよ」。…うう…ヴェネツィアで、私が一番見たかった絵なのに!でも、晴れたこの日を浮かれる私の気持ちは、このくらいのことで沈みやしなかった。オッケー、オッケー!外は晴れてるっ!次に行こう、次っ!

 サルーテ教会を出てまっすぐ進むと、「ヴェネツィアのはしっこ」みたいなところがあって、変な像が立っていた。そこをくるっと曲がると、おおーっ!何と気持ちの良い景色なのでしょう!(←感嘆文)

ザッテレ

 ザッテレから見た、ジューデッカ島の眺め。いやー、爽快っ!やっぱりヴェネツィアは晴れるに限る!このザッテレで、アジア系の一人旅の女の子に、写真を撮って欲しいと頼まれ、姉がシャッターを押した。実にリッパなカメラであった。うらやましいよ。我々は携帯電話でぽちっと撮影しているミジンコな旅行者ですからね。今回の旅行では、この女の子もそうだったのだが、アジア系の一人旅の女性が、明らかに我々を選んで、カメラのシャッターを頼まれることがよくあった。去年のイタリア旅行で、イタリア人がカメラ下手くそ(私に言われたらおしまいである)であることは痛感したが、逆に日本人はうまいと思われているのだろうか。アジア系のガイド本には「一人旅の女性は、日本人女性を探してカメラを頼みましょう」とか書かれてるのかもしれない。

 このザッテレ沿いには、コールス加盟教会がふたつあるので、まずはサンタ・マリア・デル・ロザーリオ教会、別名Gesuati(意味不明)と呼ばれる教会に入った。ここには、ティエポロの素敵な天井画があった。透き通るような水色の空を背景に、だまし絵っぽく描かれている。下から見ることを想定して描かれていて、非常に軽やかで、全体的にパステルカラーっぽくてかわいらしい!ロココ美術のティエポロの絵は初めて見たが、気に入った!…ってティエポロ?ヴィツェンツァで、ロトンダ近くにティエポロの絵があるというお屋敷があったのだが、時間がなくて行かなかったよな…。うっうっ…時間をひねり出してでも行けばよかった…。…まあ、いいさ、またいつか行くさっ!

 この教会近くに、有名なジェラテリア・ニコというジェラート屋があるのだが、残念ながらお休みだった。しかし、この晴れた天気、気持ちの良いザッテレ。ジェラート屋さんのお休みも、私の浮かれた気持ちを萎えさせることはなかった。ジェラート屋がお休みなのも、それもまた一興っ!ニコがお休みだったので、ザッテレ沿いのバールでトイレ休憩をした。私の前のおばさんが「カフェ・マッキアート」を注文していたので、真似して私も頼んでみた。エスプレッソに、泡立ちミルクをふわっと乗せる「カフェ・マッキアート」は、メニューにないので、頼んだことがなかったのだが、基本はカフェの料金で、カウンターで頼めばよいらしい。私はエスプレッソはちょっと苦すぎて、カップチーノは量が多すぎるので、これからは「カフェ・マッキアート」女子になることに決めた。

 このニコ・ジェラテリア近くの路地を、ちょっと入ったところには、ゴンドラ造船所があった。木造の、すっごい古い建物で、何だか日本の木造建築のようだった。お兄さんふたりが、のんびりとゴンドラ作りにいそしんでいた。

 ザッテレをもう少し西の方に歩いて、サン・セバスティアーノ教会へ入った。入り口がびっくりするほどしょぼくて、さびれた田舎町の、つぶれそうな病院のようなドアだった。中も暗くて、しかも残念ながら盛大な工事中。ただ、古くて雰囲気のありそうなフレスコ画が、工事中でかけてあるシートの向こうにちらっと見えて、工事してない時に入ったら、楽しめそうな古い教会であった。

 さっき、バールでトイレ休憩したばかりだというのに、二人ともまたトイレに行きたくなった。そこで、サン・セバスティアーノ教会近くの、近代的な「AVOGARIA」というレストラン兼バールに入った。ここで飲んだカフェが実にっ!美味しかった!しかも、店内はオシャレだし、店員さんは親切だしっ!トイレは超超超キレイで五つ星だしっ!次にヴェネツィアに来た時も、必ず入るぞっ!

 運河から本を積む作業
 散歩途中に、運河のほとりで路上で古本を売っている人々を発見。本もこうやって運河から手作業で運び入れる。手すりにカーペットを敷いて、その上に本を並べているのだが、本が崩れて運河に落ちちゃったら、一環の終わりだな…。綱渡り稼業である。

 さて。ザッテレ付近とは別れを告げて、スクオーラ・グランデ・デイ・カルミニを目指して北上した。ロココ調の女性らしいスクオーラ(信者会。地域の信者集会所みたいな所)ということで、イタリア旅行でロココに触れるのは珍しいので、ちょっと楽しみ。

 切符売り場では、何と、日本語パンフレットが用意されていた。帰る時に返さなければならないのだけども、ちょっと感動。しかも、あんまり誤訳がない。切符売り場のおば様とおじ様は、このスクオーラが何かコンサートみたいなものを開催するらしく、その準備で(というかそのおしゃべりで)一生懸命だった。しかも、我々にもそのコンサートのちらしを渡して、「よかったら来てね!」と言われた。タダだったら行こうと思ったが、結構高かった。うん、結構高かった。

 スクオーラの中に入ると、1階部分は珍しく、モノクロで描かれた宗教画で飾られていた。黄色系の柱などとうまくマッチしていて、上品に仕上がっている。イタリア、特にヴェネツィアでは、色彩豊かな絵を見ることが多いので、新鮮に感じた。

 かわいらしい、お姫様の部屋に続くような階段を上がると、全くもってロココの空間が現れた。ほー、ロココだー!ふあふあの、ぽあぽあである。ティエポロの天井画、か、かわいいー!!!ふあふあの、ぽあぽあっ!(←何て私の語彙は貧弱なのだろうか…)

カルミニのティエポロちび天使
 本当にふわふわ飛んでいるように見えるちび天使。かわいすぎる。ちなみに、こういう、何の力もないようなちび天使のことを、「プット」と呼ぶそうだ。

カルミニのティエポロの描いた美人さん
 目ざとく見つけた、雲の上にたおやかに座り、鳩を抱いている美女。何て清らか!

カルミニのティエポロ 情愛?を表わす女性
 赤い衣服を来て、ちょっと不満そうな顔をしたこの女性は、うろ覚えなのだが確か「情愛」を寓意しているのだそうだ。確かに、何だか色っぽい感じである。
 
 天井画なので、上をずっと見上げるのは疲れるのだが、鏡が用意してあって、鏡を使って鑑賞することができた。絵と絵の間は、ティエポロがデザインしたという彫刻作品でつないであって、そちらの方も、ちび天使だらけで本当にかわいらしい。いやー、今回の旅行のヒットはティエポロの発見である。

 隣の部屋には、今ティエポロの天井画がある部屋に、もともとあった天井画が、ティエポロの絵に場所を譲るために移されていた。そういう経緯が、日本語パンフレットに書かれていて、ちょいとかわいそうだな、と思ったが、見てみると、まあ確かに、ティエポロの絵には負けちゃうな…という感じだった。軽やかな天井画を書くことに関しては、今まで見た画家さんの中では、ティエポロがナンバーワンかもしれない。

 ティエポロにぽわーとなったところで、もうお昼が過ぎようとしていたので、午前中でほとんど売り切れてしまうことが多いと言う、人気スイーツ店の「Tonolo」というお店に駆け込んだ。小さなお菓子を数個買って、広場前の階段に座り、ちいさな運河を見ながら食べた。晴れたヴェネツィアで、運河を見ながらお菓子を食べる幸せ♪ああ、お天気ってスバラシイ!ティエポロもスバラシイ!

 ってなわけで、この日の旅行記は長くなりそうなので、続きは、ページを改めますっ!

3/17ヴェネツィア6 ウンカフェペルファヴォーレの罠へ続く

イタリア旅行記2011もくじ

イタリア旅行は楽し♪トップページへ

スポンサーリンク

Home

プロフィール

辺獄

Author:辺獄
貧乏なくせに、イタリア旅行というお金のかかる趣味を持ってしまった、「イタリア旅行貧乏」です。旅行は楽し♪びんぼーも楽し♪がモットーです!
ついでにイタリア語も楽し♪
好きなイタリアの画家はボッティチェリ!

(limba→辺獄へ和訳改名しました!)

サイト修復中のお知らせ

当ブログは、記事が増えすぎたため、旅行記と本の感想以外の、イタリア旅行の実用的な情報記事を、新サイトにお引越しする作業を行っています。

引っ越し作業中は、お見苦しい箇所も出てきてしまうと思いますが、何とぞご容赦くださいませ。

新サイトはこちらです
辺獄のイタリア旅行おすすめ情報
辺獄のイタリア旅行おすすめ情報

新サイト完成後も、こちらのブログは、旅行記ブログとして存続しますので、よろしくお願い致します!

最新記事

イタリア旅行記

イタリア個人旅行の作り方

イタリアを個人で旅行する場合の、旅程の立て方や、航空券やホテルの予約の仕方についてまとめてみました♪
● イタリア個人旅行の作り方



イタリアの各町まとめガイド

今まで行ったことのあるイタリアの町ごとに、観光情報をまとめてあります。情報は、訪問当時のものなので、変わっている可能性もございます。ご注意下さいませ。
● 各町まとめガイド

各町まとめガイドは、10月以降、一時的に記事が見れなくなる可能性があります。詳しくはこちら

イタリア旅行お役立ち情報

イタリアツアー情報

当サイトはイタリアを個人旅行するための情報が多いので、パックツアーを考えている方のための別館を作ってみました。イタリアツアーの選び方や、おすすめイタリアツアーを紹介しています。
別館→イタリアツアー情報

旅行会話をマスターする!

せっかくイタリアに行くなら、イタリア語にチャレンジしてみましょう!イタリア語旅行会話の学習法や、おすすめのイタリア語学習教材、また、イタリア旅行で実際に使った旅行フレーズの紹介などをしています。

イタリア旅行おすすめ本

イタリア旅行に関するおすすめの本を紹介しています。おすすめガイドブックや、イタリア旅行前にぜひ読んでおきたい読み物、ちょっと小難しい文芸作品まで♪一覧にまとめてありますので、こちらからどうぞ↓

おすすめ旅行グッズ

イタリア旅行に役立つおすすめ旅行グッズをご紹介しています。ご参考までに、私がイタリア旅行の際に準備する持ち物リストの一覧も公開しています☆

イタリア旅行おすすめリンク

イタリア旅行に役立つサイトのリンク集を目的別に集めてみました。

カテゴリ

ブログランキング

参加中のブログランキングです。当ブログがお気に召していただけましたら、ぽちっとお願い致します☆

サイトについて

当ブログはリンクフリーです。サイトポリシーやお問い合わせ先についてはこちらからどうぞ。

検索フォーム

RSSリンクの表示

FC2カウンター