イタリア旅行記ブログ イタリア旅行は楽し

イタリア旅行大好きの管理人が、実際にイタリアに足を運んだ経験・情報に基づいて、イタリア旅行情報を発信してます。
旅行記や個人でのイタリア旅行のコツ、サッカー観戦情報もございます。

Top Page > イタリア旅行記2010 > 3/2ナポリ③~どいつもこいつもマラドーナ

3/2ナポリ③~どいつもこいつもマラドーナ

<本日のイタリア旅行記メニュー>
●卵城
●サンタ・ルチア地区
●王宮

 カプリ島からナポリへ帰ってきた。帰ってきちまった…。けっ、またナポリかよ。ナポリの港には、マラドーナのポスターが貼ってあった。ああ、マラドーナね。ナポリでプレーしてたことがあるらしく、この町では英雄なんだよなあ。英雄どころか神様扱いされていて、ナポリには本気で「マラドーナ教」という新興宗教があって、マラドーナに祈りを捧げているそうな。昨日行ったピザ屋にもマラドーナの生首が飾ってあったなあ。

CIMG1208_convert_20100327182034.jpg

 パニーノを食べた後、初日にアメデオ駅まで突っ走った海岸線を、ゆっくり歩きなおすことにした。歩きながら、姉と話した。「ナポリってさ、結局マラドーナなんだよね」「そう。マラドーナだと思えば、いろんなことが納得できるし、諦めがつく」。

 マラドーナは天才サッカー選手であったが、引退後は太りまくり、下品なスキャンダルの数々をおこした。複雑怪奇でぶっ飛んでいて混沌とした(←精一杯言葉を選んでいる私)人格の持ち主である。この町がマラドーナの町だと思えば、不思議に怒りは無くなった。マラドーナに対して、理性でもって怒ることなど何の意味も無いことなのだ。渋滞する車も、やかましいクラクションも、黒ずんだヌオヴォ城の壁も、うざったいくらいに構ってくるナポリの男も、道端に等間隔で見つかる犬のウンコも、全部全部マラドーナだからなのだ。

 ナポリの道路は本日もすさまじい。無秩序という言葉そのものを体現している道路に、目を疑うものを見つけた。進行方向と逆向きの方に、壊れたバイクを、足でこいでいる男性がいるのである!こんなにすさまじい交通量と、ものすごいスピードで盲目的に走りまわる車の中を、彼は足でバイクをこいでいる!怖くないのか?危なくないのか?近くに来た時に目が合ってしまったので、姉が「がんばって…」と言うと、とても嬉しそうだった。この男性もマラドーナである。

 そのままとことこと海岸線を歩くと、ヴェスヴィオス火山が海の向こうに見える。これは…どこかで見た風景…。「鹿児島じゃん!」。何か、唖然とするほど鹿児島であった。かごしま…。我々は、わざわざ海と国境を越えて、何で故郷とクリソツな風景を見ているのだろうか。しかも、ナポリに行ったことのある鹿児島人が皆口を揃えて言うように、ヴェスヴィオス火山は真ん中がえぐれているため、綺麗な円錐形の桜島の方がずっと綺麗であった。ちなみに、ヴェスヴィオス火山もマラドーナである。

CIMG1234_convert_20100327182541.jpg


 さらにとことこ歩くと、卵城が見えてきた。「たまご、たまご♪」。何て言ったって名前がかわいい。このお城は卵が割れると崩れる、みたいな伝説があるのだが、昨日ナポリのスーパーで見た卵は結構割れていた。大丈夫だろうか。

 正面まで行くと、海の中に建つのが何ともよい。火山は鹿児島の方が勝っているが、確かにこういうお城があるのはナポリの強みだなあ。卵城まで近づくと、バイオリンで「帰れソレントへ」を弾いているおじさんがいた。ここソレントじゃないじゃん。弾くなら「サンタ・ルチア」にしなよ。へんな客引きのおっさんが日本語で「オナカスイテマセンカ」としつこく話しかけてきた。すいてたらどうだってんだよ?タダメシ食わしてくれるのか?あ?(←だんだん自分もマラドーナ化してきた私)。

 卵城は内部の公開はされていないが、外壁の所を歩くことができる。お城に沿って上る。いやあ、かわいいお城だねえ♪私はおそらくナポリで初めて幸せな気持ちになった。お城そのものが、可愛らしい小さな町のようだ。ナポリのものとは思えないかわいさである。卵城はマラドーナではなかった。海がすぐ眼下に見える場所もいくつもあり、眺めも最高であった。でも、やっぱりヴェスヴィオス火山の眺めは鹿児島であった。姉に「そういえば、サンタ・ルチアってどこなのさ?」と聞くと、「ここだよ。この辺一帯がサンタ・ルチア。おそらくあれがサンタ・ルチア港だよ」と、卵城からすぐ見える港を指差す。サンタ・ルチアで民謡の「サンタ・ルチア」をイタリア語で歌うことを目標にしていた私は歌った。変な人。

CIMG1239_convert_20100327182731.jpg
こちらは卵城から見た海の風景。
CIMG1251_convert_20100327182803.jpg
かもめがぶう。

 卵城を出て、しばらく卵城の眺めを海岸線から楽しんだ。すると!どこかの学校のランニング集団がどこからともなくやってきた。観光客は皆、あぜんとしていた。君達はどこから来て、そしてどこへ行こうというのか。こんな素晴らしく眺めのよいスポットも、地元民にとってはただのランニングコース。ちなみにこのランニング集団もマラドーナ。

 来た道を戻ると、何と!海の前の岸壁にたくさんの猫達がいた!港町には猫がいるという法則は正しい~!でも、こんなにかわいいけど、この子たちも皆マラドーナ。
CIMG1255_convert_20100327182832.jpg

CIMG1256_convert_20100327182904.jpg


 海岸線が終わると、道路を横断して、王宮へと向かった。あんまりいい思い出は残っていないナポリだが、ひとつだけナポリに行ってよかったことがあるとすれば、道路の横断が上手くなったことである。イタリアでは、日本のように頻繁に歩行者用の横断歩道は見つからない。おまけに道路幅が広いため、なかなか横切るのは大変である。ナポリ人は、車が一瞬でも途切れたら車の波自体は止まってなくても横断を始める。さすがに人が横切っていたら、車も徐行運転をしてくれたり、止まったりしてくれるのだ。初めのうちは、なかなか道を横断できない時は他のナポリ人が来るのを待って、その人が渡る時についていって一緒に渡っていたが、特に姉は慣れてくると、ナポリ人のようにほいほい道を横断できるようになった。これはローマでも大変応用のできる技であった。

 王宮に入る前に、王宮近くの有名なカフェil vero Bar del professoreでノチェラートを飲んだ。ヘーゼルナッツ風味のチョコラテである。こーれーは美味しかった!無料で発砲水(ガス入り水)をつけてくれるので、ぜひ「アックア、ペルファボーレ」と言って頼みましょう。ノチェラートとの相性がバツグンであった。

 美味しいものを飲んで機嫌がよくなったところで王宮に入った。すぐトイレに行きたかったので、入るなり係員にトイレの場所を聞き、2階にあるトイレに行った。そしたら!このトイレが!素晴らしかったのですよ!さすが王宮!ロイヤルトイレ!ナポリで、このようなブラーヴォなトイレに出会えるとは思っていなかった私は大感激であった。トイレが広く、居心地も最高だったため、私は途中までだがラジオ体操までしてのびのび過ごした。私は姉に宣言した。「王宮を出る時ももう一度入るからね!」。いや~王宮に入ってよかった~

 トイレが一番印象に残った王宮であるが、入ってすぐのところにある大理石の階段は実に美しかった。これがナポリとは信じられない。まあね、この王宮はフランスの王朝が作ったんだもんね(←あくまでナポリを認めない私)。
CIMG1264_convert_20100327182938.jpg

 また、古いが今でも動いている時計が部屋の一室においてあり、王宮はプチ貸し切り状態だったので、しーんとした部屋に「チッ、チッ、チッ」と音が静かに響いていて非常に雰囲気があった。なかなか美しい王宮であった。が、それぞれの部屋に係員が座るための椅子があるのだが、係員が座っている部屋は少ない。…係員は、隣の部屋に行って、そこの部屋の係員とピーチクパーチクおしゃべりをしているのだ。なので、部屋は係員がゼロか2人という状態であった。いくつかの部屋は、係員が座るための椅子はしゃべりやすいように対面して配置されていた。係員ゼロの部屋の、誰も座っていない椅子の上に新聞が放置されていた。明日予定されているサッカーイタリア代表の情報が見たかったので、我々は新聞をありがたく頂いた。我々もいつのまにかマラドーナ化していた。

 王宮を出ると夕暮れ前だった。そのままB&Bに帰ろうとすると、姉がとつじょ言った。「私はナポリで一つやり残していることがある。Di Matteoの揚げピザ(Pizza fritta)を食べていない」。…えっ?ここからDi Matteoは遠いけど行くの…?予期していなかった提案に私は驚いたが、王宮のトイレのおかげで最高に気分が良かったため、「そうだね、ナポリにはもう来ない可能性が高いし」と言って同意した。そしてトレド通りをてこてこ北上することにした。

 Di Matteoに向かう途中でどんどん辺りは暗くなってきた。本当はDi Matteoで揚げたてを食べるつもりだったのだが、食べてから帰るとさらに遅くなってしまうため、私は持ち帰りにすることを提案した。おいしく食べ物を食することには余念のない姉は揚げたてを食べることを主張したが、結局、安全面を優先することにした。この時も二人の意見は割れたのだが、「せっかく二人で旅行しているんだから、違う意見を言い合った方が良い結論が出るよ」と、我々は極めて合理的に話し合うことが出来た。この時の建設的な話し合いから、「一人がAと言ったらもう一人は非Aについて考察し、アウフヘーベンする」という、二人旅行に極めてためになる法則が誕生した。この法則はこの後「アウフヘーベンの法則」と呼ばれて大変に重宝された。難解なヘーゲル哲学がこんなところで応用できるとは驚きであった。「アウフヘーベンの法則」のおかげで、この後の旅行は実にスムーズに進んだのである。

 でかい胃袋を揚げたような揚げピザは、B&Bに持ち帰った時には少し冷めてしまっていたが、それでも最高においしかった。「いや~、ナポリはマラドーナだったけど、このピザだけは最高だったね!」。ちなみにかなりでかいので、女性は二人で食べたほうが良いですよ。3.5ユーロでした。安いっ!

 揚げピザを食べていると、B&Bのドアが遠慮がちにノックされた。何事かと思ったら、何と、おやじ(B&Bのオーナー)のマンマが手作りチョコレートケーキを持ってきてくれたのだ!マンマ~!マンマは我々が日本人なのを見て、いきなり、「いーち、にーい、さーん…」と、日本語で数を10まで数えた…。いきなり数を数えられても反応のしようがないのだが、「ぺるふぇっと(=パーフェクト)!」とイタリア語で言ってあげるとすっごく嬉しそうだった。手作りの味は実においしかった。いろいろあったナポリ。いざ、今日が最後だと思うとさみしくも何ともない。わーい♪明日から、イタリア中部、ウンブリアだ!

 しかし!最後の最後までナポリは我々をあざ笑った。夜中に、ものすごく大きな蚊の羽音がして我々は目覚めたのである。姉が蚊をしとめると、すごいデカイ蚊だったのだが、なんとヤツは血を吸っていた!姉は「うわあー…こんな不潔な町で蚊に刺されたくないよ!」と言い、一度も積極的に開いたことのない、私の「旅のイタリア語」という本をめくり、「蚊に刺されたのですが悪い病気に感染していないでしょうか?」というフレーズを本気で探していた。結構姉はナーバスになっていた。ああ、この町は何から何までマラドーナ!我々のような軟弱で繊細なオトメが足を踏み入れたこと自体が間違っていたのだ。でも、マラドーナの町にあんまり適合できなかったことは、まあ、むしろその方がオトメ的にはよかったんじゃないかと私は思ったのであった。

3/3オルヴィエート①~首がもげるよルカ・シニョレッリへ続く

イタリア旅行2010もくじへ

イタリア旅行は楽し♪トップページへ

スポンサーリンク

Track Back

TB URL

Home

プロフィール

辺獄

Author:辺獄
貧乏なくせに、イタリア旅行というお金のかかる趣味を持ってしまった、「イタリア旅行貧乏」です。旅行は楽し♪びんぼーも楽し♪がモットーです!
ついでにイタリア語も楽し♪
好きなイタリアの画家はボッティチェリ!

(limba→辺獄へ和訳改名しました!)

サイト修復中のお知らせ

当ブログは、記事が増えすぎたため、旅行記と本の感想以外の、イタリア旅行の実用的な情報記事を、新サイトにお引越しする作業を行っています。

引っ越し作業中は、お見苦しい箇所も出てきてしまうと思いますが、何とぞご容赦くださいませ。

新サイトはこちらです
辺獄のイタリア旅行おすすめ情報
辺獄のイタリア旅行おすすめ情報

新サイト完成後も、こちらのブログは、旅行記ブログとして存続しますので、よろしくお願い致します!

最新記事

イタリア旅行記

イタリア個人旅行の作り方

イタリアを個人で旅行する場合の、旅程の立て方や、航空券やホテルの予約の仕方についてまとめてみました♪
● イタリア個人旅行の作り方



イタリアの各町まとめガイド

今まで行ったことのあるイタリアの町ごとに、観光情報をまとめてあります。情報は、訪問当時のものなので、変わっている可能性もございます。ご注意下さいませ。
● 各町まとめガイド

各町まとめガイドは、10月以降、一時的に記事が見れなくなる可能性があります。詳しくはこちら

イタリア旅行お役立ち情報

イタリアツアー情報

当サイトはイタリアを個人旅行するための情報が多いので、パックツアーを考えている方のための別館を作ってみました。イタリアツアーの選び方や、おすすめイタリアツアーを紹介しています。
別館→イタリアツアー情報

旅行会話をマスターする!

せっかくイタリアに行くなら、イタリア語にチャレンジしてみましょう!イタリア語旅行会話の学習法や、おすすめのイタリア語学習教材、また、イタリア旅行で実際に使った旅行フレーズの紹介などをしています。

イタリア旅行おすすめ本

イタリア旅行に関するおすすめの本を紹介しています。おすすめガイドブックや、イタリア旅行前にぜひ読んでおきたい読み物、ちょっと小難しい文芸作品まで♪一覧にまとめてありますので、こちらからどうぞ↓

おすすめ旅行グッズ

イタリア旅行に役立つおすすめ旅行グッズをご紹介しています。ご参考までに、私がイタリア旅行の際に準備する持ち物リストの一覧も公開しています☆

イタリア旅行おすすめリンク

イタリア旅行に役立つサイトのリンク集を目的別に集めてみました。

カテゴリ

ブログランキング

参加中のブログランキングです。当ブログがお気に召していただけましたら、ぽちっとお願い致します☆

サイトについて

当ブログはリンクフリーです。サイトポリシーやお問い合わせ先についてはこちらからどうぞ。

検索フォーム

RSSリンクの表示

FC2カウンター