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3/1ナポリ②~ロゴスは喧騒にかき消される

<本日のイタリア旅行記メニュー>
●サンタ・キアーラ教会
●ジェズ・ヌオーヴォ教会
●サン・セヴェーロ礼拝堂
●国立考古学博物館
●スペイン人地区
●ウンベルト1世のガッレリア
●けんか

 朝起きてテレビをつけると、トッティがボーダフォンのCMに出ていた。CMなんかより昨日の試合に出てほしかったよトッティ…(涙)。今日はナポリ市内観光。一番のメインは、国立考古学博物館の、アレクサンダー大王のモザイクである。

 まずは北の方へてこてこ歩いて、サンタ・キアーラ教会へ。マジョルカ焼きの柱のある回廊が有名な教会である。教会の外壁には盛大に落書きがある。落書きの多いイタリアでは、世界遺産の教会内部に小さい落書きがあるのはよく見るけど、教会の外壁に巨大な落書きの数々があるのがいかにもナポリらしい。教会内に入ると、質素で重々しい雰囲気。マジョルカ焼きの回廊はどこ?とうろうろしていると、女性係員がやって来て、「キオストロは外よ、外!」と話しかけてくる。キオストロ?「地球の歩き方南イタリアとマルタ島」のコピーを見てみると、キオストロとは回廊という意味のイタリア語らしい。サンタ・キアーラ教会に入ってくる観光客はキオストロ目的がほとんどなのだろう。お礼を言って外に出る。

 教会左手を降りて行くと、キオストロの入り口があった。地球の歩き方には3ユーロと書いてあったのだが、5ユーロに値上げしていた。値上げしすぎである。3ユーロの次は4ユーロに上げるのが筋ってもんだろう。中に入ると…「えっ、これ???」。想像していたより狭く、柱が低い。しかも、植木屋さん集団がちゃきちゃき、ちゃきちゃき仕事をしていて、どう見ても観光地って感じじゃない…。さらに、よくよく見てみると、マジョルカ焼きに書かれている絵は下手である。あれま~。マジョルカ焼きの色と、植えているレモンやオレンジの色がよくマッチしていたのはおもしろかったけど。サンタ・キアーラ教会をナポリでは一番楽しみにしていた私は、5ユーロも取られてちょっとがっかり。写真で見た方が綺麗だと感じました。実際、写真を撮りましたが、やっぱり写真の方が綺麗です(笑)。

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 サンタ・キアーラ教会のキオストロ。腰かけに見えますが、座っちゃいけないそうです。 
 
 気を取り直して、すぐ近くに、おやじ(B&Bのオーナー)が「美しいから君たちは行くべきだよ!」と言っていたジェズ・ヌオーヴォ教会があるので行ってみた。真っ黒な石造りの外観が、なかなか風格があって、おもしろい教会である。無料だったので、中に入ってみたが、中は何かゴテゴテしていて微妙であった。

 次に、姉が「ヴェールに包まれたキリスト像」で有名なサン・セヴェーロ礼拝堂に行きたいと言い、行ってみた。窓口で入場券を買うと立派な制服を着たおじさま係員に、「くわんてあんにあい(=君、いくつ?)」と聞かれた。…?ヨーロッパでは女性に年齢を聞くのはれっきとしたマナー違反のはずなのだが…?年齢を答えると、慌てたように「OK、OK!」と入場券を渡した。ううむ。未成年に見えたのだろうか?割引切符があるのか、もしくはこの礼拝堂はグロテスクな人体が展示されているので、年齢制限があるのかもしれない。本当に東洋人は若く見えるんだなあ…。

 中に入ると、神秘的で静かな空間が迎えてくれた。ナポリは騒々しい街なので、その中にこのような空間があると、何だか異次元に迷い込んだような気分がする。「ほお~…なかなかいいねえ~!」。「ヴェールに包まれたキリスト像」は特別席のように、礼拝堂の真ん中に横たわっていた。本当に柔らかい布を被っているみたいで、イエスの何とも悲しそうな微妙な表情も大変美しい。左手前の方には、おそらく同じ作者さんだと思われる、ヴェールを被った謙譲(?)像があり、こちらもかなり良かった。厳しい表情で、威厳たっぷりに立っていて、女性の優しさより強さが強調された作品であった。

 この礼拝堂を作った侯爵はオカルト趣味のある人だったらしく、礼拝堂の内装そのものも神秘的ではあるが、地下にはこの侯爵が人体実験に使った器具や、血管だけ残されている人体が展示されているので、怖いもの見たさで地下に降りてみた。怖かった…。私は直視できませんでした。かわいいですね。姉はへっちゃらで、係員さんに、「ねえねえ、あの人体は本物なの?」と余裕で聞いていた(本物らしい)。

 サン・セヴェーロ礼拝堂を出た後、おやじが「ナポリで一番おいしい」と言っていた「Di Matteo」というピザ屋で昼食をとった。3ユーロからとかなり安かったので、1枚ずつ頼んでみたが、でかいっ!おいしかったですが、かなり腹ペコでないかぎり、女性は二人で1枚を半分こして食べるのが適量でした。周りのお客さんが、でかい胃袋を揚げたみたいなものをよく注文していたので、食い意地の張っている姉は、「あれは何だろう?」としきりに気にしていた。後で調べたら、Di Matteo名物の揚げピザ(Pizza flitta)だったらしい。私は「食べるチャンスを逃したね~」と言ったが、実は姉は翌日にわかることなのだが、ナポリ滞在中にこの揚げピザを食べることを諦めていなかった。

 腹ごしらえしたところで、ナポリ観光の目玉、国立考古学博物館を目指して北上した。ナポリの街は、全体的に黒ずんでいて、表示が見づらく、車も多く、おまけにクラクション鳴らしまくりで走るので、他のイタリアの町と比べて実に歩きにくかったのだが、北の方は、観光客が多いためか、南の方ほど雑然としていなくて歩きやすかった。目的地に着くと、なぜか1階部分に駅がある…?よく見ると鉄道博物館のようなものが国立考古学博物館の1階(というより地下?)にあるらしい。鉄道好きな方は立ち寄ってみるとよいかもしれません。

 入場券を購入し、博物館に入った。イタリアでは初めてのことだったのだが、入り口で館内案内をくれた。おお!ナポリなのにまじめなサービスがあるではないか!これは期待できるぞ!と思い、トイレマニアの私はトイレを視察に行ったのだが、トイレは普通だった。まずは1階部分の古代彫刻を見学。ヘラクレス像とか有名なものもあるのだが、私は古代彫刻は白目を向いているものが多いのであんまり好きではない。ガラスの仮面のキャラみたいで怖い。古代大好きな姉が喜んでいる間、私は椅子に座ってうつらうつらしていた。私の横にもフランス人ぽいおじさんが座ってうつらうつらしていた。このおじさんは奥さんが喜んで古代彫刻を見ているのを待っているらしい。

 その後、メディチ家の財宝の部屋があったので、フィレンツェびいきの我々は見に行こうとすると、閉まっていた。コレだよ、コレ!イタリアはオフシーズンには勝手にいろんな所を閉めるのだ。

 しょうがない、我々の、この博物館の二番目の目玉である「秘密の小部屋」を見に行くことにした。「秘密の小部屋」は官能的な古代彫刻を集めていて、未成年立ち入り禁止で、見学には申し込みが必要である。入場券売り場に申し込みに行くと「え きうぞ(=閉まってます)」と言われた…。ええーっ!?残念…。

 ちくせう、それでは、この博物館の一番の目玉、アレクサンダー大王のモザイクを見に行こうと、モザイクの部屋がある中2階へと向かった。…そこにはぺらぺらのしょぼい張り紙があり、そこにも「え きうぞ」の文字が…。…だだだだーん!我々は何をしにここまで来たかと言うと、アレクサンダー大王のモザイクを見に来たんだよ!うわあ、何だか、これはデジャブだ…。そう、昨年、フィレンツェでウッフィツィ美術館に入った時に、ラファエロの「ひわの聖母」が出張中で見れなかったのと同じだ…。昨年、しょっぱい涙の味をかみしめながら、我々が心に誓ったのは「どうしても見たい作品は、公開してるかどうか確認してから入館すること」であった(昨年の旅行記にも教訓として書いてある…)。おお、人間とは誤ちを繰り返す何と悲しい生き物であることよ…。

 すっかりテンションの下がった我々は、とりあえずポンペイ出土の花の女神フローラの絵でも見て帰るか、と2階に上がった。フローラがいた。かわいかったけど小さかった。それから、古代ローマには宇宙人が存在したことを証明する貴重な絵があったので、証拠品として撮影してきた。
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 これは誰がどう見ても宇宙人である。

 私の姉は、ナポリ人に負けない厚かましさを持つ人間なので(なぜこういう人が私の姉なんだろう…)、係員に「モザイクを見せてくれよ」と食い下がったが、当然ダメであった。当たり前である。姉がどうしてそんなことをトライしようという気になるのか、私には理解が出来ない。しかし、不可能だと思われることを可能にしてきたのが人間の歴史である。姉のような人間も、場合によっては歴史を動かす原動力になるのだろう。

 姉「ああ、ちくしょう!6.5ユーロ損したね!」私「うん、トイレも6.5ユーロには値しないレヴェルだった」姉「あんたね、入場料の6.5ユーロにトイレ代が含まれるなんて考えるのは、この世にあんただけだよ」などと話しながら、トレド通りを南下して、右手にナポリの下町風情で有名なスペイン人地区を見ながら、王宮やサンタ・ルチアのあたりを目指すことにした。

 スペイン人地区のあたりは「危ないから近づいちゃダメ!」とどのガイドブックにも書いてあるので、横目で見ながら南下した。路地からは小学生くらいと思われる子供たちがバイクにまたがって出てきた。ううむ。たしかに近づくのは危険かも。スペイン人地区と言えば洗濯物はためく風景が有名である。他人の洗濯物を観光とはいえじろじろ見るのはどうかな?と思っていたが、ここらへんの地区の人々は観光客に見られることを想定して、芸術的に洗濯物を干すらしい(笑)。さすが、劇場都市・ナポリである。
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 ウンベルト1世のガッレリア近くまで来たので、ちょこっと見学に行った。ミラノで見たガッレリアとそっくりで、こちらの方が少しだけ小さいのかな?という印象。私は「すごくきれいだね~!」とか言ってたらしいが、イマイチ覚えていない(笑)。後日、姉に「あんまり記憶に残ってない」と話すと、「私は覚えているよ。真ん中に何かあって、何か踏んだりしたじゃん」と言われた。…姉も、あんまり覚えていないようだ…。

 その後、王宮前まで来た所で、私と姉は、史上最大のイタリア旅行危機に直面することになった。これが歴史に名高い「王宮前の戦い」である(2010年3月1日)。詳しく書くと、「人間の誤解はどうやって生じるのか」という、一本の長い論文になってしまうので詳細は割愛するが、この後の予定について、お互いに全く話がかみあわず、けんかになったのである。私は「どうしてこの人は、こんなにわけがわからない、信じられないような非効率的なプランに固執するんだろう???」と思っていて、姉も同じように「どうしてこんなに話が通じないのだ???」と思っていて、お互いに、世界中の100人が100人、相手が言っていることの方をおかしいと思うだろうという確信を持っていたため、結構激しくやりあったのである。結局、険悪なムードになり、この日はその後スーパーで買い物をして、B&Bに帰った。昨日の帰り道と言い、我々はナポリではどうもうまくいかなかった。昨年のイタリア旅行では、こんな大きな衝突は一度もなかったのである。

 B&Bに帰ってから、お互いにこのイタリア旅行が危機に瀕していることがわかっていたため、話し合った。話し合ってみると、何てことはなかった。互いに相手のセリフを100%聞こえていなくて、細かいところでの誤解が積み重なっていたことがわかったのである。

 姉「…つまりさ、こうやって室内で落ち着いて話し合えば、何てことないんだよ。ナポリは、車のクラクションとかでうるさいから、どうしても通りで話し合おうとすると、大声になってしまう。その上にお互いの言っていることで聞こえていないことがあるから、意思の疎通ができなくなるんだよ」。…姉の言う通りだった。わかりにくくて歩きにくい道を、喧騒の中歩いていると、ちょっとしたセリフも大声で言わなければならず、しかも細かい部分が聞こえなくて誤解が生じると、お互いに相乗効果でイライラが高まってしまう。とにもかくにも、ナポリで話し合いをする時は、必ずバールなどに入って、落ち着いた場所で話し合おうということで合意した。

 と、いうわけで、全部ナポリが悪いのさっ♪私は、旅行で、うまくコトが進まない時の私の口ぐせである「異文化交流」という言葉も忘れて、「もうやだよ、ナポリなんか」と、ナポリを一方的に悪者にすることで、心の整理をした。非常にレヴェルの低い、反ナポリ急進派になり下がっていた私であった。姉は、「まあ、明日まで観光してから判断してやってもいいよ」と、私よりも反ナポリ穏健派であった。

 姉はよっぽどアレクサンダー大王のモザイクが見られなかったことが口惜しかったらしく、布団に入ってから、「(アレクサンダー大王の)顔の一部を、…誰か知らない人が書いたと知って、…ショックだった」と、わけのわからない寝言を言っていた。国立考古学博物館のバカヤロー!…というわけで、B&Bのテラスから、ヴェスヴィオス火山の夜景を眺めながら、「どうか明日はいい日になりますように」と、私はさんざんナポリの悪口を言ったわりには、ナポリの象徴であるヴェスヴィオス火山に向かって祈っていたのであった。

3/2カプリ島~これはあくまでも練習ですへ続く

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