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3/10ローマ②~パンと見世物とHe is オカマ

<本日のイタリア旅行記メニュー>
●バチカン美術館

 バチカン美術館は、個人での予約ができない。我々はバチカン近くに宿を取ったので、「行ってみて、すいてたら入ろう」なんていう、ゼータクな計画を立てた。観光オフシーズンといえ、やはりローマは、ミラノ、フィレンツェに比べて観光客が多い。オフシーズンでこれだから、観光シーズンには人、人、人で、どうなっちゃうんだろうか…。そのせいでローマに良い印象を抱かなかった人が多いのかなあと思ったりもした。

 リソルジメント広場(ローマ旅行の我々の拠点)を抜けて、壁沿いをとことこと歩いた。物乞いをしているキリスト教徒?や、壁に向かって頭をつけてる人などがいた。バチカン美術館へと曲がる坂にさしかかった所で、姉が「多い日はこの辺から並んでるらしいから、今日は大丈夫かも」と言う。美術館へ辿り着いたが、すんなりと中に入れた。あまりにも広いため、無料の館内図はないか探したが、無かった。日本の美術館などでは必ず館内案内図がもらえるが、イタリアでは用意してある所はひとつも無かった。有料のオーディオガイドを借りろってことね。借りないよ。だいたい、首が疲れる(金も無い)。

 午前9:00頃で、かなりすいていたため、まずはラファエロの間と、システィナ礼拝堂に先に行って、混んでないうちに堪能して来よう、ということになった。姉いわく、「あんまり混んだら、見た後に逆行して戻れないらしいけど、このくらいなら大丈夫だと思う」とのこと。姉はよく調べてるなあ。父と母のどっちの血なんだろうなあ。私には流れてない血だなあ。しっかし、広い上に、表示も少なく、オーディオガイドレンタルさせるための罠があちこちに仕掛けられていたが、こういう時、姉はかなり頼りになるタイプなので、さくさくと少ない表示と、地球の歩き方の頼りない地図で歩き始めた。あっぱれ!ただ、システィナ礼拝堂だけは、どこにでも表示があるので、システィナだけは見はぐれることはないと思われる。私のような重度の方向音痴で無い限り。

 というわけで、エジプト芸術とか、近代絵画とか全部無視しまくって(後から見てあげるからね)、システィナに向かって(ラファエロの間も近くにあるので)真直線に歩いた。美術館で鑑賞してる観光客というよりは、仕事に向かうビジネスマンのようなちゃきちゃき歩きぶりであった。

 結構な距離を歩き、ようやくラファエロに辿り着いた。ただ、工事中なのか、なぜか順路を逆の方から見るように渡り廊下が渡してあったので、我々は第4室から見学した。3番目に入った部屋に、あの!アテネの学堂が!どどーんとあった!私は、この絵が壁画であることを知らなかったので、想像以上の大きさにびーーっくり!ていうか、何で、ラファエロの絵はこんなに明るいんだろう!男尊女卑の古代ギリシャが舞台なので、お兄さんとおっさんしか画面にいないのに、このさわやかな美しさは神業である。ぽわーという気分になりました。いやー、聖母子像も良かったけど、このサイズの絵もいいなあー。私はやっぱりラファエロがダントツで好きかも。このアテネの学堂が一番有名だが、そのお向かいの「聖体の論議」も良かったし、それから、両サイドの絵もかわいらしくて清涼で良かった。むしろ、この両サイドが一番好きだった。

 それから、このラファエロの間の近くにトイレがあったので、もちろん入って(私はイタリアトイレマニアと化していた)、いざ、システィナ礼拝堂へ。入ろうとすると、係員のお兄ちゃんが、足で邪魔する。わざとである。まだ人が少なかったので、ヒマでヒマでしょうがないらしい…。入ると、すぐに天井に、ミケランジェロの天地創造が来た!かなり遠目で見ることを覚悟していたのだが、私は意外と近くに感じた。神様が、混沌から、天と地を作って、光と闇を分けて、アダムを創造し、楽園追放、という流れ。かなり凝っていて、広い絵→狭い絵→広い絵と交互に続いていて、紙芝居のような劇的な印象を受けた。特にアダムの創造は神々しいこと限りない!アダムの顔がトッティそっくりであった。人間は原始、皆トッティだったのか…。姉は楽園追放が一番好きだと言っていた。あと、イブをたぶらかしてる蛇が、半人半蛇でかわいかった。ただ、光と闇の分離の絵だけは、あんまり上手じゃないなーと思った。ボーリングの玉を選んでるみたいで(笑)。

 そして、入ってきた方向を振り向くと、だだーん!最後の審判が壁一面にあった!うわー!筋肉、筋肉、筋肉!かなり、生々しく、天地創造が神々しい作品なら、こちらはド迫力といった所。左側が煉獄で、罪を焼き尽くして、最後に天国に連れて行ってもらえる組、右側が地獄に落とされる組。地獄の、川の渡し守のカロンなんか、日本の閻魔大王の顔にそっくりだなと思った。あと、地獄の炎の一番奥(右下の端)に影だけが見えている悪魔大王(多分)のシルエットが怖かった…。モンスター大好きの私はどうしても地獄図の方に目が行ってしまう。でもラッパ吹いてる天使だって、顔が怖かった。この絵を見る前に、新約聖書の黙示録と、ダンテの神曲を読んでおくと、かなりシーンがわかりやすいです。(ダンテの「神曲」はこちらの翻訳がおすすめ→神曲 地獄篇 (河出文庫 タ 2-1)

 感動して声も出ない我々に、係員の男二人がちょいちょい、と手招きする。さっき、足で邪魔したオフザケ男である。何かと思ったら、もう一人の係員を指差して、「He is オカマ、オカマ!」と言う。はあ?ミケランジェロと何の関係があるんだ。言われた係員は、「NO! He is オカーマ!」と違う係員を指差す。私は愛想笑いをしてしまったが、姉は冷たく「あっそ」と立ち去った。我々の反応が悪かったため、やつらは他の日本人女の子を捕まえていた。システィナ礼拝堂は、神聖な場所で、立ち振る舞いに気をつけようとかガイドに書いてあったが、気をつける必要ないな、これは。

 とりあえず、いったん、入り口まで戻ることにした。激混みでは無かったが、そこそこ人の流れがあったのと、そもそも美術館が広くて入り口まで遠いので、逆行するのにかなりエネルギーを使い、疲れてしまった。10時半すぎだったが、疲れたので昼食にでもしよう、と地下のバール兼レストランに行くと、レストランは閉まってる…。掃除のおばちゃんに「あ け おら あぷれ(何時に開店ですか)?」と聞くと、11時半というお答え。でも、我々はぐったりしてたので、バールでカプチーノ飲みながら、この広い美術館制覇のため予習をしながら(そういうことは日本でしてくるんだよ)、開店を待つことにした。その間に地下のトイレも視察してきた。

 11時半にようやくレストラン開店。我々は一番乗りであった(まあ、待ってたから)。テイクアウト方式で、最後に値段を払うスタイルで、パスタ2つ(1皿5~6ユーロ)と、サラダ(3~4ユーロ)と、ミネラルウォーター(1ユーロ!ぼったくられなかった!)を買った。学食みたいな感じです。パスタを買う時の黒人のお姉さんが可愛がってくれて、我々をからかったり、日本語を話したりした。姉はともかく、私はまた子供に見られたんだろうなあ…。

 パスタは、味まで大学の学食みたいだった。黒人のお姉さんに教えてもらった自由にかけられるドレッシングは、ただのビネガーだった。ごはんをおいしく食べることに余念のない姉は、目ざとく電子レンジを見つけて、チンして食べたら、何とか食べられた。バチカン美術館は広いので、途中で食事を取るのがよいと思いますが、美術館内のレストランは味は学食、値段は学食より高いと思ってれば覚悟はできると思います。食事後は、トレーを自分で下げます。去るときに、お姉さんが手を振ってくれました。ちゃおちゃお~!

 そのあと、またトイレに行った。トイレ→バール→レストラン→トイレ、と我々は世界に名だたるバチカン美術館で何やってるのか…。とりあえず、近場にピナコテカ(絵画館)があったので、先に入った。ここでもラファエロー!キリストの昇天や、小さいスケッチみたいな絵がありました。またもや、ぽわー。ラファエロー!でも、キリストの昇天は、上ってるキリストを見て驚いている子供の顔がかなりヤバかった。まあ、宙に浮いてる人間見たら、びっくりするわさね。あと、生首に羽が生えてるだけの顔だけ天使たちに姉がショックを受けていた。「ラファエロがあんなフザけたの書くなんて…」。この生首天使たちはこのピナコテカには、ラファエロ以外の作品にもたくさん登場していた。目がジラルディーノに似てたので、我々は出てくるたびに、「じら、じり、じる、じれ…」と五段活用して遊んだ。要するに、ピナコテカに飽きてきた。この絵画館、ラファエロ以外では「奏楽の天使」が、かわいらしくてオススメ作品でした。

 で、絵画館を出た。姉も私も「ラオコーン」が見たくて、ベルヴェデーレの中庭へと向かった。ラオコーンはすごく苦しくて、悲しそうだった。二人の子供はそんなに苦しそうではなかったが、この後蛇に絞め殺されてしまうんだよなあ…。ギリシャ神話に特別興味がない人は、ラオコーンと言えば、何故か全裸で蛇に巻かれてる姿しか知らないであろうが、ラオコーンは本当は賢明なトロイの神官である。ギリシャ軍が、木馬を置いたとき、「何かうさんくさい!」と敵の謀略を見抜きかけたのだが、ギリシャ軍に味方してる知恵の女神アテナがラオコーンに毒蛇を放って、絞め殺したのである。ヒドイ話である。そもそもギリシャ神話によると、トロイ戦争のきっかけ自体が、トロイ人に、愛と美の女神アフロディテの方が美人だと言われて、腹を立てたアテナと結婚の女神ヘラが引き起こしたとか。もはや女神ではなく、ただのヒステリック女である…。

 このラオコーンの近くにヘルメス像とアポロ像があるらしいのだが、どれだかわからなかったので、係員の男性に聞いてみると、教えてくれた後、また、仲間の係員を指差して、「He is オカマ!」と言ってきた。何だってんだ…。たぶん、イタリアのテレビで、新宿2丁目あたりが特集されて、「オカマ」が紹介されたんだな。この係員らは「オカマ」を間違えて、「He is オナラ!」とも言ってた。神聖なバチカン美術館でHe is オナラ…。オナラは人間が主語の場合、補語にはならないと思うのだが…。

 そしてとことこと美術館を進む。姉はアウグストゥスの銅像を見たかったのだが、結構迷った。ようやくたどりついたのだが、姉は「あっそ、次に行こう」という反応であった…。あと、もろもろのギリシャ彫刻があったりして、ギリシャ神話大好きな私も、さすがに、だんだん疲れてきた。よっぽどの美術好きならいいですが、全部を全力で見ようと思うと、ぐったりしますので、お目当て以外は省エネで進んでいったほうが良いかもです。

 そして、再び、ラファエロの間へ。一日に2度もアテネの学堂を見れて幸せ~。午後のこの時間にはかなり人が増えていて、やはり午前中にゆっくり見たのは英断であった。システィナ礼拝堂も人がいっぱいになっていて、ざわざわしていた。午前中にオカマ、オカマ言ってた係員が急に真面目になっちゃって、「シー!」と観光客を静めたり、階段に座るヤングを「スタンダップ!」とエラそーに立ち上がらせたりしていた。世界中のあらゆる言語で、「システィナ礼拝堂は神聖な場所です。静かにしてください」とアナウンスが何度も流れた。確かに、その通り。…でも、ヒーイズオカマ係員に言われる筋合いだけは、絶対に、無いと思った。天井画には、午前中には気づかなかった、すんごい美人の絵もあった。ミケランジェロもあんなの描けるんだー。姉はこの日2度目のミケランジェロ鑑賞で、「私は、ようやく、ミケランジェロの筋肉を認める気になれたよ…」と言った。ウッフィツィ美術館では、ミケランジェロのマッチョなマリアを酷評していたのだ(笑)。

 最後はらせん状の、とっても素敵な階段を下った。馬でも下れるとかいうのが自慢の階段らしいが、私は目が回った。それに、ペット立ち入り禁止のバチカン美術館に、そんなもの必要あるのか?2度もラファエロとシスティナ礼拝堂を堪能できて、大満足で美術館を後にする。あー、楽しかった!かーなーり広いので、ローマでゆっくりできる人は、バチカン美術館に1日さくことをお勧めします。疲れたので、ジェラートを食べようと、ジェラート屋さんを探しながら歩くと、リソルジメント広場に、人だかりのできているジェラテリアがあったので、行くと、安くて、美味!今日からここに毎日我々が来るよ!よろしくね!ドアにはトッティと店主の子供?が一緒に写った写真が無造作に張ってあった。

 B&Bに帰る途中にハッと気づいた。「そういえば、ラファエロの「動物の創造」が無かった!」。神の動物創造の天井画で、実在しない生き物も描かれているというので楽しみにしていたのだが、そういえば見つからなかった。えー、見落としたのだろうか…。ラファエロの間は工事中のところもあったので、そこにあったのだろうか。バチカンを十分堪能したつもりだったのだが、一つ大事な忘れ物をしてしまい、また、来なきゃいけねえなあ…と心に誓ったのであった。まさか、天井を引っ剥がして、ラファエロ展(フィレンツェ旅行記参照)に連れて行ったりしてないよね!?

<本日のイタリア語旅行フレーズ>
あ け おら あぷれ?(A che ora apre?)
「何時に開きますか?」…反対の「何時に閉まりますか?」は「あ け おら きうで?」。ただ、日本と違い、イタリアでは一番小さい時間の単位は10分くらいですので、答えの「~時です」は、「だいたい~時頃です」だと思って聞いた方がよいです!

3/11ローマ③~ローマでは、ロマニスタのごとくせよ!へ続く

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貧乏なくせに、イタリア旅行というお金のかかる趣味を持ってしまった、「イタリア旅行貧乏」です。旅行は楽し♪びんぼーも楽し♪がモットーです!
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(limba→辺獄へ和訳改名しました!)

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