イタリア旅行記ブログ イタリア旅行は楽し

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「はじめて学ぶイタリアの歴史と文化」

久しぶりのブログの更新です。

酉年になってから、さすが鳥さん、飛び回るような忙しさが続き、なんと、6年間も愛用していたパソコン(名前はビアンカ)も「体力の限界、気力もなくなり…」という時を迎え、パソコンの買い換えなどもしていました。

新しいパソコンの名前は迷ってます。色の名前にするなら「ドーロ」なんですが、ちょっとかわいくない響きなので、どうしようかなー(勝手にしなさいよ。その前に、パソコンに名前なんざ必要ないでしょうに)。

さて、そんな忙しい中、昨年末くらいから読んでいた本をようやく読み終わりました。


はじめて学ぶイタリアの歴史と文化

イタリアの歴史を扱った本は、イタリアの歴史を年代順に通史として書くか、もしくはテーマ別に章を分けて書くか、どちらかのタイプがほとんどですが、こちらの本は、「通史も学べるし、テーマ史も学べる」というのが一番の魅力だと思います。

前半は年代を追ってイタリアの歴史が通史として書かれ、後半は「教会」「ルネサンス美術」などと、テーマを絞った章が続きます。

後半の章では、「イタリア文学史」「イタリアの服飾」「ゲットー」など、あまり、他のイタリア歴史本では扱うことが少ないテーマが取り上げてあり、面白く読みました。

「ゲットー」などは、確かにイタリアの町へ行くと、「ユダヤ人地区」が多く存在するんですよね。そもそもゲットー発祥の地はヴェネツィアなのだそうです。ゲットーが作られたのは、必ずしも差別的な側面からだけではないというのが面白かったです。

なかなか面白い本なのですが、注意がひとつ。副題に「はじめて学ぶ」とありますが、イタリアの歴史について完全に初心の人が、初めて読むイタリア歴史本としては、ちょいと内容が難しいと思います。

イタリアの歴史をゼロから学ぶぞ!という人は、旅行者用としては最適な、気軽に読める歴史を旅するイタリアの世界遺産や、イタリアに関する新書本などを読んでから、この本を読んだ方が、内容がわかりやすいんじゃないかな、と思います。

以下は、面白かった部分の自分用メモです

○地中海の国イタリアは、海の国であると同時に、山の国でもあり、独立運動時の山賊や、パルチザンなどが山を舞台にしている。21世紀には、絶滅危惧種のブレンタ山系のヒグマをめぐって、ヒグマが人間に対する害獣なのか、保護すべき対象なのかをめぐって、ややヒステリックな論争が起こっている。

○中世期、洋服を染める染料は、原料価格や染める手間が色によって違い、高価な色(赤など)や、低価格で手に入る色(青など)などがあり、それが、そのまま着る人の身分を示すような「色の格差」なるものが存在していたらしい。

○各町のユダヤ人地区(ジューデッカ地区)は、狭い路地が続くことが多いが、ユダヤ人を隔離するために、広い空間などが、建物で塞がれたためだそうだ。

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「キリストはエボリで止まった」を読みました!

カルロ・レーヴィの「キリストはエボリで止まった」が、読みやすい文庫本になって登場した、と以前の記事で書きましたが、何とか読み終わりました!


キリストはエボリで止まった (岩波文庫)

イタリア旅行をする者にとっては、この本は、当時(20世紀前半)のマテーラの貧しい惨状を記録した本として知られています。

そのため、「キリストはエボリで止まった」というタイトルは、カンパーニア州のエボリより南のイタリアには、神の恵みがもたらされず、人々は極貧の生活を強いられた、という意味が大きく込められているのだと思っていました。

しかし、実際読んでみると、確かに、南イタリアの困窮した生活のことも綴っているのですが、それだけではありませんでした。というか、もしかしたら、主題はそこではないかもしれません。

トリノ出身の筆者は、ファシズム期に、自由主義活動をしたことでイタリア南部、バジリカータ州に流刑となります。

主に過ごした地域はグラッサーノとガリアーノですが(マテーラではありません)、そこに生きる農民たちが、医術を信用しなかったり、普通の人間が魔女や狼男だと思われていたり、モナキッチョと呼ばれる一種の妖精(妖精というよりは妖怪の方が近い)の存在と共に生きている、キリスト教の教義とはかけ離れた、民俗的世界を生きている姿が描写されています。

個人的には、この農民たちの世界で、人間が魔女だったり狼男だったりする側面を持っていることについて、世界は二重の意味をもつ存在だが、理性は世界に一義的な意味しか与えない、などと記述している箇所が心に残りました。言語/ロゴスというものは、世界を豊かにしているようで、実は世界を狭くしている側面も確かにあるのかもしれません。

「キリストはエボリで止まった」というのは、神の恵みのことだけを指しているのではなく、エボリ以南のイタリアには、キリスト教的な価値観、文明社会の価値観が入り込んでいない、ということも含んだタイトルだったようです。

くだけた言葉で言えば、筆者の「カルチャーショック」をを綴ったノンフィクション作品なのですが、カルロ・レーヴィは作家なので、出会った人物や出来事には少々のフィクションを加えているようで、想像していたより物語性があり、期待よりもずっと面白かったです。

ちなみに、マテーラの話は、筆者の直接体験ではなく、筆者のお姉さんからの伝聞として記されています。この本の中で、マテーラは主要な舞台ではなく、割いているページも数ページです。

ですが、結構生々しい描写で、この作品の中で、マテーラの洞窟住居の惨状の部分が一番知れ渡っているのも頷けます。

マテーラのことを中心に書いた本ではないのですが、マテーラに行く予定の方は、やはり読んでおく価値のある本だと感じました。

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「キリストはエボリで止まった」が岩波文庫で出ました

ファシズム期に、南イタリア・マテーラの貧しい惨状を描き、イタリアの南北格差問題を提起するきっかけとなった、カルロ・レーヴィの「キリストはエボリで止まりぬ」。

いつか読んでみたいなあーと思っていたのですが、今月、岩波文庫の新刊として出たようです。


キリストはエボリで止まった (岩波文庫)

タイトルは「キリストはエボリで止まりぬ」という古典調ではなく、「止まった」と現代語風になっていますね。南イタリアまで神の加護は届いていないという意味のタイトルです。

時間ができたらゆっくり読んでみて、感想も書いてみようと思います。

ウンベルト・エーコの「薔薇の名前」も早く文庫化しないかなー。

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辺獄

Author:辺獄
貧乏なくせに、イタリア旅行というお金のかかる趣味を持ってしまった、「イタリア旅行貧乏」です。旅行は楽し♪びんぼーも楽し♪がモットーです!
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好きなイタリアの画家はボッティチェリ!

(limba→辺獄へ和訳改名しました!)

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